表層を泳ぐベイトがマダイの遊泳層を変える


イトヨリダイなどは、常に底近くにいて、
ベイトを求めて上層に上がって来ることはない。
根魚の類(たぐい)も同じ。
これらの魚は、水圧の変化に弱く、
釣り上げると、浮袋がパンパンに膨らむ。

マダイも、基本的には底近くで餌を漁っているが、
ベイトの層が上の方になると、中層付近まで上がって来ることがある。

島では、秋になるとトビウオの群れがやって来る。
トビウオのことを、「アゴ」と言うが、
アゴ漁の最盛期ともなると、
おびただしい数の群れとなる。

イワシやアジは、色々な層を泳ぐが、
トビウオは、上層ばかりに居る。
それを、シイラが襲って食べるのだ。

マダイは、トビウオを捕食するような能力はないが、
シイラのおこぼれを頂戴する為に、
遊泳層を上げるのである。

先日の釣りでは、低条件だった為に、
40cm級(キロ弱)が二尾と、貧果に終わったが、
二尾共に、40巻き以上でアタリがあった。

普段は、30巻き以下でリトリーブしているのだが、
この日は、余りに釣れないので、
ものは試しにと50巻きに変えてみると、
型は小さかったが、まんまとマダイが食ってきた。

マダイは、イトヨリダイに比べると、
水圧の変化に強く、
餌を求めて遊泳層を変えることができる。

上層で、トビウオを狙ったシイラが、
盛んに泳ぎ回り始めると、
マダイは、それにつられて、
捕食スイッチを入れやすくなるのである。

そんな時は、リトリーブの巻き数を、
あえて増やすことによって、
マダイのコンタクト率を上げることができる。

基本はあくまでも底狙いでいいが、
ベイトの数や動きによって、
巻き数を変えてみるのも面白い。




inserted by FC2 system