鯛ラバはタイラバの視覚的魅力で釣るのだよ


タイラバはルアーである。
餌釣りとの違いは、匂いが無いということ。
釣果を伸ばそうと、
ルアーにも匂いを付けよう。
そう考えるのも無理はない。

ずっと前から、匂いを付けたソフトルアーは、
鯛ラバの釣り以外で使われてきた。
例えば、キス釣り用のワーム。
私も使ったことがあるが、
やはり、生きた餌(アオムシ、ゴカイ)のほうがずっと釣果はあった。

タイラバは、匂いを付けなくても釣れる。
全体が一体となって、
ネクタイがひらひらと平を打つように泳ぐことで、
マダイを魅了してきた。

捕食しやすい絶好の餌に見せることで、
マダイのスイッチを入れるのを促す。
興味スイッチを入れて近付き、
咥えたところで、味が無いと気付いては去って行く。
そういうことは多いだろう。

しかし、細くて鋭い鈎は、効果抜群。
半信半疑でネクタイにちょっかいを出すだけで、
マダイの下あごあたりに掛かることもある。

つついてみたら、
逃げるように泳いでいるタイラバに、
再アタックすることもある。
その時は、大抵、捕食スイッチが入っていて、
まんまと、鈎に掛かる。

か弱そうに泳いでいるタイラバに惑わされて、
いきなり捕食スイッチを入れて、
がつんと食らいつくマダイもいる。

同じように、フォール中に、
がつんと食ってくるのもいる。

とまあ、いくつかの捕食パターンがあるのだが、
どれも、ネクタイを中心とした、
ソフトルアーの動きがマダイを誘惑しているのである。

その証拠に、わずかに鈎がらみしているだけで、
まったくアタリが無くなる。
それほど、ネクタイのひらひら感は、
絶対的に重要なのである。

したがって、匂いなど必要ない。
ルアーは、餌が要らない釣りで、
生餌の管理の手間と、
嫌な臭いから解放されて、
爽やかな釣りをしたいから、
ルアー釣りが好きだという人も多いだろう。
私も、鯛ラバでなければ、
島で釣りをしていなかったと思う。

匂いとはきっぱり見切りをつけて、
タイラバの視覚的効果のみを深く追求してきたら、
「釣三丸スタンダード」が出来上がった。



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