鯛ラバオンリーの小漁師になった訳を考える


気が付けば、鯛ラバしかやらないようになった。
かつては、せっせと防波堤や磯に通ったり、
ジギング船に乗って、一日中しゃくっていたこともある。
活き餌でヒラメをねらうことも大好きだった。
島に来た当初は、ジギングやキャスティング、
あるいは、インチクも少々はやっていた。
しかし、今は、鯛ラバ・オンリーの小漁師となった。
いくつかの理由を述べようと思う。

島が鯛ラバ漁に向いている。
というのが第一。
フィールドのほとんどが、
水深50m前後から、80m未満で、
リトリーブしやすい。
あちこちにポイントがあり、
時速20kmで20分もあれば、
大抵のポイントへ到着する。

準備が比較的容易であること。
船、竿、リール、タイラバがあればよい。
餌要らずというのは大きい。
磯釣りであれば、
オキアミ、アミ、集魚剤が必要。
それを入れるバッカンや投げる為のヒシャク。
鯛ラバでは要らない。
毎日磯釣りなら、餌だけでギブアップ。

リーズナブルであるということ。
凪げば出船するので、
仕掛けの消耗量が多い。
タイラバは、工夫すれば経済的である。
簡単に自作できて、単価は安い。
1セット200〜300円くらいしかかからない。

釣りの労力があまり要らない。
ジギングやキャスティングは体力が要る。
鯛ラバは落として巻くだけなので、比較的楽な釣りである。
非力な人でも大物をねらえる。
毎日ジギングなら、過労で倒れるだろう。

マダイを中心に、様々な魚種と出会える。
しかも、大物が多く、高級魚が目白押し。

極細仕掛けなので、
スリリングなやり取りが楽しめる。
ドラグが唸る音に酔いしれる。

このように、鯛ラバの長所を挙げればきりがない。

最後にひとつ。
本命は、なかなか釣れないこと。
あちこち船を走らせポイントを巡ること5時間。
終盤でようやく得た本命の、
なんと美しいことか。

簡単には掛かってくれない。
だから、面白い。




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