活性が低いことと食いが渋いこととの微妙な違い


船が適度な速さで流れていることが、
ドテラ流しの釣りにはもっとも大切な条件であるが、
良く流れていても、コンタクトがない日がある。
あれえ?こんなに好い条件なんだがなあと首をひねる。
しかも、糸はインクライン(斜め)に出ているのに・・・。

これは、「好条件シンドローム」
という、条件が好くても魚がタイラバを追わないという事象であることが多い。
いい条件でも、それが長く続くと、
魚はそれに慣れっこになって、口を使わない。
いわゆる食い渋りという状況になる。

だが、ほんとうの食い渋りというのは、
活性はそこそこ高いのだが、
ほとんどはプレコンタクト止まりで、鈎掛かりしないということ。
多くは、興味スイッチは入るが、
捕食スイッチにアップグレードしないものだから、
魚の活動に勢いがなく、なかなか鈎が掛からないのである。

ぐぐっと来ては、タイラバから去って行く。
まれに、ギュイーーーン。と糸が出て、
コンタクトになったはずが、
途中で鈎外れとなって、ニアコンタクトになってしまう。
なんともやきもきするような状態である。

活性が低い時は、
このプレコンタクトもない。
魚信、あるいはアタリといったものがないのである。
海全体がなんだかどんよりしているようで、
こんな日は、本命どころか他魚も食って来ない。

食いが渋い日は、他魚は掛かるが本命は反応しない。
低活性な日は、他魚もほとんど掛からない。
エソは、あまり掛かって欲しくない魚のひとつだが、
エソが食って来る時は、
不思議と活性が高く、大ダイの可能性もあることが多々。

カナトフグのみは、例外的に、
食い渋りでも低活性でもタイラバに反応する。
そして、スカートやネクタイをずたずたに切り裂いてしまう。
これにやられる日は、かなり厳しいようだ。




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