8月12日

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風が微弱だった。
猛暑の釣りの大変さをたっぷり味わうこととなった。
少年ゲストは連日の乗船である。
昨夜は大物を釣り上げて、満足睡眠ができたらしい。

今日は、釣れんだろうな。
といった通りに、食いが渋くて、
甘噛みプレコンタクトが頻繁だった。
船の動きが緩やかで、ほとんどバーチカル。
これでは釣れるはずがない。

ところが、浅場を流していたら、
キュイーーーンが出た。
キュイーーーン。
キュイーーーン。
と、三度の釣果音を聴くことができた。



65cmのオスの本命だった。
これで約一週間分の食材となる。
よかった、よかった。

低条件、低活性でも、
なかには突如として捕食スイッチが入るのもいる。
タイラバというソフトルアーの魅力である。

その後、しばらくは、また、アタリなし。
とろとろと潮が流れていた。
暑いし、良型は釣ったし、
単独なら、帰港していたところだが、
少年の熱心な様子に、継続することに。

すると、再び船長にいいアタリがあった。
重々しい引きだが、糸が出たのは初っ端だけだった。
巨エソではないようだ。
こういう時は、たいてい根魚が多い。
これほど重いのは久しぶりだった。
はたして、なんという魚だろうかと、不思議がっていると、
やはり、根魚が浮かび上がってきた。



オオモンハタである。
53cmの立派なハタだった。
ここ数年、ぱったりと釣れなくなっていた魚だが、
今年になって、二度目の再会だった。

少年は、昨日とは打って変わって、調子がいまいちだった。
釣れる日もあれば、そうでない日もある。
そのことを、今日は学んだことだろう。
釣り運がないといえば、それまでだが、
そういう日は、どういう訳か、エソに好かれる。
複数の巨エソを釣り上げていた。

鯛玉をひとつも失わなかった。
それだけが、幸運だった。




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