せっかくのダブルコンタクトが、 怠け心の為にフイになり、これでお仕舞いかと思われた。 だが、ここから、怒涛(どとう)の入れ食いが始まった。
真冬の入れ食いは珍しい。 海面水温が15℃以下になると、 魚の動きが鈍くなる。 変温動物だから仕方ない話ではあるが、
16℃までなら、活性具合が良くなることもある。 どうやら、今日はその日だったようだ。
ホウボウにアオハタ、キダイにチダイと、
ひと流しごとに、必ず魚がコンタクトした。 アオハタは、46cmのキロサイズも釣れた。
リリーズデーでも、ハタ類はキープするが、 今日は、パーフェクトリリースデーだった。 船長には有無を言わさず、全部逃がしてもらった。
本命に至っては、何と、50cm級が三尾。 連続的にコンタクトしたからたまらない。
思わぬ入れ食い状態を久々に味わって、
心は晴れやかになった。 2時間ほどずっと、2.4km前後で船は流されていた。 ポイントを外れると魚はこない。 船を立て直すことに汗をかき、燃料をいつもより多く消費した。
本日5尾目の本命を掛けたところで、 「今日はもういいだろう。」 と、船長がうれしそうに、つぶやいた。
完全放流日だと知ってか、
海の神には大いにご協力いただいた。
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