6月28日

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本日も凪。無風。
嫌な予感通りに低条件。
おまけに低活性。
エソも食わぬが本命も食わぬ。
船流速度0.0kmのポイントだけは避けようと、
長距離移動も何のそので、動き回った。
船が流れなければ釣れないからだ。

以前は、ひょっとするとと思ってリトリーブすることもあったが、
時間の浪費であることが明白になってからは、
少しでも動いているエリアを探すようになった。
第一段階の宝探しは、低条件地帯からの脱却である。

低条件、低活性、食い渋りの三項目が重なると、
本命はおろか、他魚も食わない。
唯一とも言える例外が、根魚。
この日も、40cm弱のアオナ(アオハタ)が二尾、
タイラバをくわえた。
アオナは、ハタの仲間では最も粘り強く引くので、面白い。
「アオナ丼」で食べるとめっぽう旨い。
「タカバ丼」も「アコウ丼」も食べたが、大差ない。

クーラーの中がぬるぬるするのが嫌で、
鱗と一緒にぬめりを取り除いて仕舞った。
神経締めをすると、見事に白くなる。

脳裏には「アオナ丼」が垂涎の的となりそうだったが、
今日の釣りの目的は、本命の「宝探し」なのだ。
なんとか宝を探したいものだと頑張った。
1kg以上のマダイは、船長にとって、
宝以外の何物でもない。

ようやくにして、0.9kmで船が流れる場所を見つけた。
気が付けば、昨日とほぼ同じエリアだった。
流れ続ける限り流していこうと、
半放浪流しをしていると、ついにアタリがあった。

がつん、ぐいーん。コンタクト!
くいっ、くいっ、と竿を何度も曲げるように抵抗していた。
糸が出ないなあと不満げになっていると、
キュイ、キュイ。と二度僅かに糸出しがあった。
ははーん、これはジャッキーだなと判断した。



47cmのメスのオレンジジャッキーだった。
とりあえず美しい本命を釣り上げたことに満足。
だが、物足りない気配は感じていた。
そうなのだ。キュイーーン。が無いと、
次の宝を探してみようという気になる。

実は、心当たりがあった。
もうすぐ、満潮前の潮が動く時間帯だったのだ。
条件がアップすれば、ギュイーーーン。は望めないまでも、
50cm級のキュイーーン。が聴けるはずである。

予想通りに、潮が動いた。
速度が、0.9kmから1.2kmに変化した。
上潮の流れが速くなったのである。
待っていたかのように、がつっ。
がつ、がつっ。ぐん。コンタクト!

ぐい、ぐい。と、ジャッキーのような引き。
あらま、またキロ級か。
まあいい。本命なら贅沢は言うまい。
すると、キュイーーン。が一度だけ出た。
即刻、50cm級であることを悟った。



54cmのメスだった。オレンジ色ではなく、
パールピンクの美形。この色が最も島のマダイらしい。
内蔵がややはみ出して心配したが、
やんわりと指で中に入れてやるとうまくいった。
そして、無事に竜宮城へと帰って行った。

宝を二つ見つけ、
状況が低レベルだった割にはいい釣りになったと思う。
今日の状況では、これ以上は望めない。




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