ゲスト二名を乗せ、期待に胸を膨らませて出港。 弱い東風だったので、どうかな。 いちばんのポイントで流すも、0.0km。
目ぼしいポイントをあちこち流すも、0.0km。 遠征して沖にある島近くへ行くも、0.0km。 満潮前後でも、0.0km。
冗談のような流れが続いていた。 まるで、釣れる気がしない。
だが、そんな中、青年ゲストが、 ギュイーーーン。を奏でてくれた。
引きは、二度、三度しかなかったが、 「重いです。」と言いつつ、引きを味わっていた。 ぽっかり浮いて来たのはマハタに見えた。
おおっ、キロ級のマハタだ。 と、思っていると、何だか模様がちがう。 あれ、変だなとよくよく見ると、 何んと、あの幻の高級魚クエの幼魚だった。
幼魚でも、52cmあれば、刺身や鍋にして旨い。 この快挙に、三人は大よろこびだった。
しかし、その後は、 やはり、流れが大変遅く、
ついに本命がコンタクトすることはなかった。
小型マダイを二尾釣るのがせいぜいで あとは、他魚がぽつりぽつり。 六時間半も頑張ったが、
徒労に終わってしまった。
前回までは、高確率で大ダイが釣れたというのに、 よりによって、今日は、
年に数回あるかないかの、厳しい釣行日だった。 返す返すも、クエの幼魚という釣果が光っていた。
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