今回も南寄りの風に悩まされた。 とにかく着底が遅い。 きっちりと止まらないのだ。 ふわふわしているので、着底とリトリーブの切り替えが、
明確にならず、なかなか食いを誘わない。 海域全体が低活性なので、特にコンタクトが難しい。
そろそろ切り身を追加しなければ、
冷凍庫の在庫がやや不安になってきた。
燃料補給の為やや遅めの出港だった。 この時期は、午前6時には出港可能だが、
8時を回ったころに船を出した。
潮ボケに長い間、悩まされながら、 小型マダイ、イトヨリダイ、チダイなどを、
ぽつりぽつりと追加しながら船を流していったが、 本命はというと、プレコンタクトばかりで、 鈎に乗ることはなく、3時間が過ぎた。
本日は、明後日のゲストの為の、 調査釣行ということもあって、 勘を頼りに広範囲にあちこちと流してみたが、 いっこうに本命のリアルなコンタクトはなかった。
4時間後、ついに、これは大物にちがいないというような、 激しい糸引きがあった。 ギュイーーーン。ギュイーーーン。ギュイーーーン。
と三度釣果音を耳にしたところで、悲しいかな鈎外れ。 活性が低いと、こういうことは多々あるのだが、 この一件に関しては、残念極まりなかった。
大型のオスならば、切り身がそうとう回復しただろうに。 「ああーっ!」と思い切り叫んで、 無念を取り払うのに苦労した次第である。
単独釣行リミットまで残り1時間となった。
いまだ、本命はボウズという貧果。 このまま終わるのだろうかと、 不安に思っていると、 風がなくなり、潮流れとなった。
おっと、これはもしかして、もう一度。 と思っていると、ガツッ! キュイーーン。キュイーーン。と、 先ほどまではなかったが、いい釣果音が鳴った。
よし、外れるなよ。と願いながら丁寧なやり取りをした。
無事に、本命が玉網に横たわった。
53cmの中型マダイだったが、
ひじょうに体型の美しい本命だった。 メスだったのでリリースとなったが、 残りあと5分でのコンタクトに感無量だった。
まだ釣れそうな予感はしたが、 マダイがいるポイントが分かったので、 調査釣行としては、これでいいと判断した。
5時間もの長時間釣行で、
正直、くたびれていた。 筋肉疲労で、足の指が攣り始めていた。
ニアコンタクトは残念だったが、
何とか本命を一尾釣り上げたことで、ややリカバリー。 一尾か、ゼロか。この差は果てしなく大きい。
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