月16日

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Kさん夫婦と乗船。
ほぼ無風状態で、べた凪。
釣りはしやすいが、
船が動かないのではないかとの不安。
夫婦は、四か月ぶりの乗船で、
今回、初の白子マダイをねらっていた。
なんとかそれを釣ってほしいと願っての出港だった。

前回は、夫婦ともに他魚の新記録を達成するも、
本命はボウズだったのだ。
マダイのお土産は、船長が釣った大ダイだった。
今回は、もちろん、本命のリカバリー。

よさげなポイントへ直行するも、
案の定、船は超低速度で流れていた。
0.0kmと、ほとんど動かない。
あらら、やっぱりね。と、不安がよぎった。

それでも、しばらくして奥さんにアタリ。
小型マダイが小気味よく竿を曲げてくれた。
本命ではなかったが、よろこんだ。
この条件でも鈎をくわえるということは、
魚の活性は、いいのではないかと、やや安心。
上潮がわずかに動き始めていた。

勘は、当たっていた。
船が、潮に乗って、
1.4km前後で流れるようになると・・・。

ふたたび、奥さんにコンタクト!
キュイーーンが出た。よし、やった。
キュイーーン。キュイーーン。
これは、本命にちがいないと船長も、はしゃいだ。

潮の抵抗がしっかりと加わり、重そうだった。
がんばれ!と心で応援を送った。

なかなかの型が、海面に浮かんだ。
無事、玉網入れに成功。
良型のマダイだった。しかも、オス。



奥さんの頑張りで、早々と、白子マダイをゲット!
船内は、歓喜に包まれ、大はしゃぎ。
まだまだ産卵途中なので、白子はたっぷりあるだろう。

めでたし、めでたし。

いやいや、これで終わってはいけない。
Kさんにもリカバリーしてもらわなければならない。

相変わらずの無風。
それでも、潮流れは、いい感じで続いていた。

すると、・・・。
Kさんに、待望のコンタクト!
ギュイーーーン。が出たあああ。
やった。と船長がガッツポーズ。
大ダイ並みの強力な引きに耐えながら、
Kさんの腕が悲鳴をあげていたようだった。
釣果音が、静寂な海面に鳴り響く。
糸が出されても淡々と巻き巻きされていた。
釣三丸流の基本のままに、
魚は、海面に誘導されていった。

ジャーン。



まことに美しい準大ダイだった。
これほど体形のいいマダイもめずらしい。
稀勢の里の三度目の優勝の際には、
届けてあげたいと思うくらいの美的な本命だった。

これから入れ食いだあーと、
心で叫んだが、なんと、籠網の回収に、
大きな漁船が近くにやって来た。
ゴオゴオと巨大なエンジン音が響く...。
あ〜あ。

その後は、場所を移動し、
ぼちぼちと小型や他魚が釣れ、
本命にはお目に掛かれなかったが、
凪と霧とマダイの稚魚の群れなどに癒されて、
いい釣りの一日となった。

ともあれ、お二人のリカバリーは、
ひとまず成功裏に終わり、ほっと安堵の釣行だった。



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