産卵後のリトリーブの特徴について
産卵後というのは、 マダイたちが群れから離れ、
単独行動をとるようになる時期だ。
ほとんどのマダイの腹には卵や白子が無いか、 ごく僅かでしかない。 例年、6月上旬には産卵を終了する。
終わればいつものように、 島のあちらこちらに散らばって、 それぞれに餌を求めて彷徨う。
海面水温は20℃を超え、
温帯性の魚にとって最も快適な水温の条件となっている。
体力回復の為に就餌活動は盛んで、 上の方までタイラバを追ってくることもよくある。
20巻きあたりから追尾し、 30〜35巻きで鈎掛かりするという事例が多発する。
つまり、活性が高く、
食いも立ちやすい状況にあると見てよいだろう。
これは、晩秋から初冬にかけて、 冬場に備えた活発な就餌行動が見られる時期とよく似ている。
したがって、ラインがバーチカルな場合は特に、 巻き数を増やすようにしている。
潮ボケが早めに来るような時は、
いつも通り20巻きにするが、 そうでなければ、 インクラインでもできるだけ巻き数を多くして、 50を上限にしたリトリーブを繰り返す。
上の方まで追って来る前アタリが何度かあって、 来い、来いと念じていると、ガツン、キュイーーン。
そういう掛かり方が、
鯛ラバでは、もっとも面白い。 産卵のあとは、そのような愉しい時期である。
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