低水温下でのマダイの反応の特徴


厳寒期の鯛ラバは、
他の季節より厳しいのは言うまでもない。
魚は変温動物なので、
水温が下がれば体温も下がり、
活性は低くなる。

恒温動物でさえ、冬には動きが鈍くなる。
海面水温が、16℃までは、そうでもないのだが、
15℃以下になると、途端にアタリの回数が減る。
現在、その水温にまで低下した。

気温よりは高いのだが、
船から海面に手を入れると、
「冷たい」と感じるようになるのがこの時期である。

低活性なのに食いがいいという
不思議な現象がしばしば起こる。
魚信は数えるほどしかないのだが、
アタリがあれば、そのほとんどは、しっかり鈎掛かりし、
ネットまで持ち込むことが可能となる。

低水温でなければ、動きに余裕があり、
興味スイッチしか入れずに、
タイラバをもてあそぶような行動もしばしば見られるが、
15℃以下では、その「あそび」はほとんどない。

寒さに耐え、海底でじっとしていて、
タイラバが近くを通っても反応を示さない場合が多い。
数は少ないが、潮が大きく動いた直後などに、
捕食スイッチが入って、
突然のようにタイラバを追いかけ、
がつ、がつっと激しく食いつこうとするものもいる。

勢いと意気込みがちがうので、
たいていの場合、しっかりと鈎掛かりする。

「寒中の一尾」は、
そのようなわずかな時合いを捉えないと
釣り上げるのが難しい。




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