船流速度とコンタクト率についての考察


愛艇はドテラ流しなので、
エンジンを止めて風任せ潮任せで流す。
自然に逆らわない、いわば、
船の自然釣法とでも言おうか。
当然、風と潮の流れ次第で、
釣果は大きく変化する。

兎に角、流れないと駄目。
0.0kmの時に本命がコンタクトしたことは数知れずあるが、
ほとんどの場合、後で振り返ると、
潮が動き始めたとほぼ同時であることが多い。
GPS表示が、0.0km/時であったとしても、
気長に待てば、その時を迎えることもある。
しかし、当然のことながら、
釣果率は大幅に下がる。

少なくとも、0.9kmは必要だ。
これは、1分間に15m移動していることになる。
30巻きして再フォールし、
着底までにおよそ1分だと考えると、
フォールの度に、15m移動していれば、
何とか釣りになるというのが実感だ。

理想は、1.6〜1.8kmで、
再フォールで、30mほど動く。
この距離なら、
一旦、マダイからの目線を切ることができるだろう。

マダイは最初に見るタイラバによく反応する。
0.0kmでは、数回見てしまうことになり、
まったく反応しなくなる。

船がよく流れていれば、
その日にタイラバを初めて目にするマダイに、
つぎつぎと出会う可能性が高くなる。

マダイはご存知のように、
本命(1kg以上)であれば、
他の魚に狙われる心配がほぼなくなるので、
1尾で単独行動をし、
あちこち餌を求めて彷徨い泳いでいる。
群れでいることは少なく、
点在していると言ってよいだろう。

鯛ラバは、この習性を活かし、
ドテラ流しでよく釣れる大きな理由となっている。
省エネで面白い釣りである。

流れに乗って船が動き、
次から次へと別のマダイにタイラバを見せて歩く。
そのような条件になっていれば、
釣果は自ずとアップする。

目線を切る為の工夫としては、
リトリーブ数を変えるのがいい。
0.7km以下では、40巻き以上。
0.9〜1.4kmでは、30巻き。
そして、1.6km以上では20巻き。
というふうに、船流速度が速くなれば、
少しずつ巻き数を減らしつつ、
マダイの目線を切りながら、
より多くのマダイの目に触れるようにする。

コンタクトの9割は15巻き以内なので、
目線さえ切っていれば、20巻きで充分である。




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