鯛ラバはまたとないリアルな宝探しゲームだ


釣り始めてすぐに釣れるのもいいが、
それよりも、三時間ほど経って、
待ってましたとばかりに、ギュイーーーン。
があるのが、とりわけ面白いと思う。

1時間以内にギュイーーーン。と来ると、
あとは、集中力が欠けてしまい、
だらだらと3時間を過ごして納竿となりかねない。

低条件で低活性、しかも食い渋りの日は、
今日は駄目かなと思いつつも、
別腹に貯め込んでいた闘志が湧いてくる。

低条件だと船が動かない。
少しでも動く所を探してあちこちへ移動する。
低活性だと、少々動いても、食わない。
せっかく動いているからと、粘る。
淡々とリトリーブをするのは腱鞘炎に悪いが、
食いが立つ時間帯まで、せっせとハンドルを回す。

実は、この時間がひじょうに大事で、
プレコンタクトを数回体験しながら、
鯛ラバでの鈎掛かりの妙を学ぶのである。

無風だと、ラインはバーチカルなことがほとんどで、
大物のコンタクトはまず望めない。
だが、中型なら、食いが立てばコンタクトする。

三時間が過ぎ、そろそろ納竿の時間が迫ってくる。
干満潮前後の潮が動き出す。
0.9kmの船流速度が、1.2kmになる。
いよいよ、お宝のお出ましの準備が整った。

そして、キュイーーン。

待ちに待ったリアルコンタクトのその時を迎える。
これを逃したらあとがない。
緊張感を持って、やり取りに専念する。

ようやく、ネットイン!
美しいマダイの姿を眺めながら、記念撮影をする。
容姿の美しさといい、
そう簡単には釣れないことといい、
マダイはまさに、海の「宝」である。
リリースして優雅に泳ぎ去って行く姿を見るのもまた、
愉しみの一つである。




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