潮ボケが多発する時に釣れない理由とその対策


風向と潮向がほぼ正反対の時には、
潮ボケがよく起こる。
潮ボケとは、鯛玉が着底しないで、
いつまでもだらだらと糸が出ていくような状況を指す。

条件としてはひじょうに良くない。
ラインが45度を超えると、
目のいいマダイからはラインが丸見えで、
警戒心が強くなる。

いい条件では、
フォールの最中で、タイラバを見つけたマダイは、
それを追っていき、
着底からすぐさまリトリーブすることによって、
タイラバが逃げて行くように見える。

それをすかさずがぶりとやるのだが、
潮ボケしやすい条件下では、
落下自体が不自然なので、やはり、警戒してしまう。
リトリーブと同じように、
フォールでも定速で落ちるのがいいのである。
ほんのちょっとした違和感が、
捕食スイッチのオンオフに多大な影響をもたらす。

たとえ、スイッチが入ったとしても、
背中を押されたような曖昧なスイッチの入れ方なので、
勢いがなく、鈎掛かりが甘くなりがちである。
掛かったしても、しばしばニアコンタクトとなる。
なかなかがっちり掛かるという訳にはいかない。

リトリーブの巻き数も減るので、
マダイの目線を切るのがむずかしくなる。
通常は30巻で大丈夫だが、
その数では、3回のフォールが精一杯で、
3回で回収するのは体力的につらいものがある。
正直、めんどうである。
そこで、20巻きに減らすと、
倍近くのフォールが可能となるが、
同じマダイの視界に入ったまま、
リトリーブしているので、警戒心を高めてしまう。

船が1.8km以上で流れていれば、
20巻きでも大丈夫だが、
そのくらいの速さでは、おそらく釣りにならないだろう。

以上が潮ボケ多発時での釣れない主な理由だが、
対策はないことはない。
まずは、できるだけ水深の浅いところを狙うようにする。
5mの違いでも潮ボケになりにくくなることがある。

錘を25号から30号にするという手もあるが、
体積も大きくなり、抵抗を受けやすく、
思ったほどの効果がない。
また、タイラバ本体とのバランスが如何にもわるい。

タングステンを使うのもいいが、
あまりに高価なので、
エソの餌食にされた場合のショックが尋常ではない。

風や潮が緩むのを待つ以外にはなさそうだが、
あちこち動いて回り、
より良い条件のポイントを探すという、
操船の王道を行くことになるだろう。




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