プレコンタクトのあとが続かない理由
アタリや魚信があっても、 鈎掛かりしないことの方が多い。
プレコンタクトと名付けているのだが、 なぜ、鈎掛かりしないのか、 その理由を釣三丸船長にたずねてみよう。
読者:アタリがあるのに、掛からないことがよくありますが。
船長:あるある。プレコンタクトと言うんだ。
読者:なぜなんでしょうね。
船長:簡単に言えば、食いが渋いということ。
読者:渋いと、なぜ掛からないんですか。
船長:マダイの動きが鈍いので、食い込まない。
読者:動きが緩慢だということですね。
船長:そう。鈎が掛かるには、それなりの勢いが要る。
読者:どうなれば、掛かるんですか。
船長:タイラバをくわえて反転したり、しつこく追ってくるような時。
読者:追ってきても掛からない場合は?
船長:途中で警戒スイッチが入るからだよ。
読者:なぜ、途中で?
船長:タイラバが餌でないと気が付いて、去ってしまう。
読者:掛かる時は、どうなるんですか。
船長:タイラバが逃げて行くベイトと思って、強い捕食スイッチが入る。
読者:掛かるか掛からないかの違いは?
船長:いい条件かどうか。
読者:いい条件って?
船長:潮が良く動いて、船も流れ、ラインがインクラインになった時。
読者:それで、なぜ、掛かるんですか。
船長:もっとも自然の餌に見える上に、捕食スイッチが入りやすい時間帯だから。
読者:なるほど。では、掛からなくても待てばいいんですね。
船長:そう。粘っていれば、いつか時合いは来るもんだ。
読者:来ない時もありますか。
船長:あるよ。プレコンタクトしかないこともね。
読者:それは、ざんねんに思うでしょう。
船長:それが、そうでもない。魚とは対話したからね。それでもある程度満足する。
読者:釣れないのに満足ですか。
船長:釣れる釣れないは紙一重の差なんだ。だから、データとしては貴重。
読者:へえー。船長は、釣れなくても釣りを楽しんでおられるのですね。
船長:島の海は景色もいいし、釣れなくても自然を楽しめるんだよ。
読者:よくわかりました。
船長:君も一度釣三丸に乗ってごらん。鯛ラバの面白さが総合的にわかるよ。
読者:それは、ぜひ。今日は、ありがとうございました。
船長:どういたしまして。また、いつでもおいで。
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