船流速度と釣果の典型的な実例


鯛ラバというルアー釣りは、
船が動くことがもっとも重要な条件だということは、
もはや、誰もが知っていることだと思う。
三月の、ある三日間の釣行で、
それを如実に物語るような、
典型的な実例を経験したので、紹介してみよう。

一日目。
フィールド全体がどんよりとした潮の動きだった。
こんな日は、ボウズの可能性が高い。
船流速度は終日0.0kmが主体だった。
二度ほど、かろうじて船が動き、
それぞれ、中型が一尾ずつコンタクトした。

二日目。
ほぼ無風だったが、上潮の流れに乗って、
船は、1.1kmで流れていた。
コンスタントにコンタクトがあり、
良型が二尾、中型が三尾、玉網に収まった。

三日目。
上潮が流れ、風も適度に吹いていて、
1.6km平均で船が流れていた。
大型が一尾、良型が一尾、中型が二尾コンタクト。

二日目と三日目の釣果はほぼ同じだったが、
大ダイが掛かったという違いは大きい。

鯛ラバというルアーの釣りは、
船が流れるのが絶対条件であることがお分かりだろう。
流れることによって、
タイラバが、より多くのマダイの目に触れる。
三度同じタイラバを目にすると、
興味を示さなくなるマダイだが、
船が適度に速く流れていれば、一度のリトリーブで、
目線を切ることができるのである。

また、上潮の流れに加えて、
船が風に押されれば、ラインはインクライン(斜め)になる。
ラインが死角となって、マダイからは見えない。
そこで、ようやく大ダイの捕食スイッチが入る。

三日目は、そのような条件が揃い、
「大ダイ流れ」が発生したという訳である。



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