釣三丸用語集 (順不同) 2017年4月18日改訂

コンタクト

魚が鈎掛かりしたこと。あるいは、玉網に収まったこと。他の二種類のコンタクトと区別するために、リアルコンタクトともいう。

ニアコンタクト

鈎掛かりはしたが、途中で外れる事象を表す。鈎が柔らかい部分に貫通していない時に起こりやすい。仕掛けのブレイクが原因の時もある。

プレコンタクト

鈎掛かりはしないが、マダイがタイラバを咥えたり、鯛玉をかじったりした時の現象のこと。「アタリ」、「魚信」ということもある。興味スイッチを入れただけの時に起こりやすいが、これがあると、期待感は高まる。

バーチカル

垂直という意味で、鯛ラバでは、フォール時のラインが、真っ直ぐ下へ落ちて行くことを指す。マダイからは、ラインが丸見えで、警戒心を持つ。

インクライン

斜めという意味で、フォール時のラインが、斜めに落ちて行くことを指す。バーチカルを90°とすると、60°から45°くらいでインクラインになるのがいい。ラインが、タイラバの死角に入ってマダイから見えなくなる。45°より小さくなると、潮ボケが起こって着底しない。

鯛ラバ

 タイラバという仕掛けを用いたソフトルアーフィッシング。主にマダイを狙うので、この名称となっている。経験や技術に関係なく全くのビギナーでも大ダイを釣ることができるので、全国に広まった。「鯛ラバ」は、釣り方のこと。「タイラバ」は、仕掛けのこと。というふうに使い分けている。

タイラバ

 鯛玉、鈎、ネクタイ、スカート、パイプ、チューブなどで作られた仕掛け。自作すれば、ルアーの中ではもっともリーズナブルだろう。

興味スイッチ

 マダイ独特なスイッチで、関心はあるが、いっきに食おうとはしないで、餌であるかどうか、疑心暗鬼の状態を保っていて、タイラバに近寄ったり、かじったりする。この時にアワセを入れると、警戒して去っていく。アワセなければ、そのままついていき、鈎掛かりすることがある。鈎掛かりは、口の外側になる場合が多い。

捕食スイッチ

 マダイが餌を食べようとした時に脳に入るスイッチのこと。このスイッチが入ると、マダイは警戒心を解いてタイラバに食らいつき、しばしば反転する。高活性の時のパターンである。がっちり鈎掛かりすることが多い。

ネクタイ

 タイラバ本体の中心的な部品。身に着けるネクタイに似ている。シリコンラバーが主流。釣三丸では、緑とオレンジが主に使われている。シートを切って作っている。

スカート

 シリコンラバー製で、細い糸のような部品。ラメが入っているものが多く、カナトフグによく食いちぎられる。一つのタイラバに、10本使用する。ネクタイと同系色が良いと思われる。

鯛玉

 タイラバの錘(おもり)のこと。釣三丸では、着底重視の為、25号(約94g)を使っている。それ以上は、着底音にマダイが警戒する。丸型でも舵付でもヒット率はほとんど同じ。釣三丸では、緑の水性ペイントで塗装している。釣行の度に塗り直す。活性が高い時には、かじった跡が残り、物理的なセンサーの役目をする。

ホロ

 ホログラムシールのこと。鯛玉の両面に貼り付けてる。小魚の鱗を演出しているので、集魚効果がある。

フックセット

 鯛ラバでは2本の鈎を使う。鈎を結ぶ糸は、フックリーダー又はアシストリーダーと呼び、シーハンター8号を主に使う。内掛け本結びで結ぶのが良い。念の為に、結び目をアロンアルファで補強すれば万全だ。二本の鈎が互い違いになるように結べば、コンタクト率は上がる。

鈎(フック)

 最も重要な部品。細くて鋭いものがいい。鈎先が尖っていないとまず掛からない。チヌ鈎の5号が最も適当だが、伸されやすいことを考慮に入れ、ドラグを緩めにしておく必要がある。サンドペーパーの400番以上で磨くと、ある程度は長く使えるが、本命を一尾釣った後は換えなければならない。鈎は完全消耗品と考え、できるだけ早めに換えると釣果は確実に上がる。

ライン

 リールに巻いてある糸のこと。釣三丸では、PE0.8号を使っている。200m巻いておくのが一般的だ。ラインが切れることを、「高切れ」といい、そうなったら寿命だと考えて、新しいものと取り換える。

リーダー

 ラインの先に結ぶ。主に、衝撃吸収を担うので、素材は断然ナイロン製がいい。4号を三ヒロ使い、一回の釣行毎に必ず替えること。釣りの最中でも、二ヒロ以下になったら組み直す。傷つきやすいので、常にチェックし、少しでもざらざらしていたら、その部分は切り取ること。

リール

 鯛ラバでは、ベイトリール(両軸)を用いる。ドラグ性能が高く、耐久性に優れたものがいい。使用後は水洗いし、ドラグを必ず緩めておくこと。

ロッド

 竿のこと。穂先が硬かったり、バットの腰が弱かったりすると、鈎掛かりが悪くなる。ワンピースの竿がいい。メタルトップの竿が折れることはほとんど無く、耐久性に優れている。

大型ダイ

 体長70cm以上のマダイのこと。大ダイである。条件が揃わないとなかなかヒットしない。警戒心が特に強く、鯛ラバ師のいちばんのターゲット。これが釣れると、二、三日は幸福になる。

良型マダイ

 60〜69cmのマダイ。大ダイに準じて警戒心が強い。このサイズは特に食べごろの大きさで、姿も美しく、美味しい切り身が取れる。

中型マダイ

 45〜59cmのマダイ。1〜2kgほどの重さがある。このサイズ以上になると、他の魚に狙われることは無いので、群れは作らず、ほとんど単独行動をしている。

小型マダイ

 45cm未満のマダイ。40cm前後のものは、糸を出すことはないが、最後までよく引くので、釣り味は捨てたものではない。釣三丸では、必ずリリースしている。本命に成長するのを待とう。

本命

 中型以上のマダイのこと。釣三丸では、45cm以上のものを本命としている。このサイズであれば、ほぼ確実に1kgを超える。一般的に単独行動をしているとされ、鯛ラバ師のメインターゲット。これを最低でも一日一尾釣るために努力を重ねている。

釣果音

 本命がスプールを逆転させる音。大型は特にパワーがあるので、慣れていても緊張感があり、「ギュイーーーン。」という擬音語で表す。良型以下は、「キュイーーン。」と表記している。この音を聴くことが、釣りの醍醐味である。大ダイでは、三度以上この音を聴くことになるだろう。至福の音色をしている。

アワセ

 竿を振り上げて、鈎掛かりを確実にすること。釣三丸流では、死語として使わない。アワセると、ヒット率が下がる。アワセても掛かっている場合は、アワセなくても掛かっている。

ドテラ流し

 船のエンジンを止め、潮、風まかせに船を流すこと。もっとも自然な流し方で、海そのものと同調しやすい。釣三丸では、シーアンカーやスパンカーは一切使わず、この流し方のみでかなりの釣果を上げている。

リトリーブ

 着底後すぐに、リールを回し、ルアーに動きを与えること。ゆっくり等速で回転させることが望ましい。変則的に回すと、部品同士が絡まったり、鈎がリーダーに掛かって、釣れる可能性が失われることが多くなる。リーリングとも言う。

船流速度

 船のエンジンを止め、潮と風に任せて船が流れる時の速さ。それぞれの方向にもよるが、少なくとも0.9kmは欲しい。理想的には、1.2〜1.8km。1.8kmで流れると、1分間に30m移動する。

潮ボケ

 錘(鯛玉)がいつまでも底に着かないこと。潮と風が反対方向で、錘が引っ張られるように流れる時になり易い。これが頻繁に起こる時は、釣りにならない。最低でも30巻が3回はできるような条件が必要である。潮ボケする手前で大物がコンタクトすることがあるので、要注意。

ポンピング

 魚が掛かった時に、竿をあおった分だけ巻き取りながら魚を海面に浮かせる方法。テンションを緩めないようにすることが大切だ。確実にネットインする為には、ポンピングはせずに、竿を海面に対して水平にし、ごり巻きしていく方が確実ではある。





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