捕食スイッチを入れる条件
どんなに船長の操船がよくても、
どれだけ実績のあるタイラバであっても、 本命ボウズな日は少なからずある。 ひとえに、自然条件が芳しくないからだ。
では、どんな条件ならば、 マダイの捕食スイッチがはいるのか。 現時点で考えられることをまとめてみようと思う。
1.魚がいる。
もっとも当たり前のことだが、 多ければ多いほどいい。 魚影の濃いエリア。 多ければ、競い合いが生じ、 捕食スイッチが入りやすくなる。
産卵期には群れを見つけるとよく釣れる。 他の時期には、本命マダイは単独行動をしているが、 餌の多いポイントには当然、
複数のマダイがやってくるだろう。 ベイトの群れがいるところや、
瀬回り、海藻が茂っているようなところ。 水深の落差があるところや、 魚道と言われている、海溝などにも、 マダイがいることが多い。
2.水温が適度に高い。
マダイは、温帯性の魚なので、 熱いのも冷たいのも苦手。 18℃から24℃が最適である。
30℃以上、あるいは、13℃以下では、 まず釣果は見込めないだろう。 マダイがその海域から去っている可能性もある。
3.潮が動いている。
干潮や満潮の前後がいい。 餌となる他の生き物が湧昇流に乗って、 活発になるとともにマダイも活性が高まる。
干潮から上げの潮が動くとき、 または、満潮から下げの潮が動く時が最も良い。 「大ダイ流れ」はしばしばその時に発生する。
4.適度な風が吹いている。
ドテラ流しでは、風がひじょうに重要な条件だ。
2〜3mの風速が望ましい。 4m以上でも釣れないことはないが、 潮ボケが多発し、釣りにならないこともある。 2m未満では、船が流れないという、
ルアー釣りでは、非常に厳しい状況が生じる。 また、様々な方角からの潮がぶつかり合って、 船の動きが安定しないことも多い。
適度な風が吹き、1.2〜2.0kmで船が流れると、 しばしば「大ダイ流れ」が発生する。 風が無いと、ラインもバーチカルになりやすく、
程良く吹いていれば、インクラインとなり、 警戒心を弱めて、タイラバに接近するだろう。
5.流れる方角がよい。
実績のあるポイントでも、 そこを通る方向が合っていなければ、 釣れる可能性が低くなる。 瀬や海溝に形状によって魚が口を使いやすい流れがある。
その流れに沿ってタイラバが泳いでいなければ、 マダイは警戒心を持ち、捕食スイッチを入れようとしない。 ポイントごとに、絶好の流れがあり、
それは、ほとんどの場合、風の向きが大きく作用している。 西寄りの風が良かったり、 東寄りの風でしか釣れなかったりする。
以上の5点が揃えば、好釣果が期待できるだろう。 少なくとも3つ以上の条件が整っていれば、 本命ボウズという辛い釣果には
結びつきにくい。
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