リトリーブの巻き数

日本沿岸の温帯性の海では、
水が澄んでいる状態で、
視認距離は30mだと言われている。

これを元に、1回のリトリーブの巻き数を計算すると、
ひと巻が70cmの一般的なリールの場合、
40数回巻けば、マダイの目線を切ることになる。

これは、最高の状態の澄み潮の場合である。
光は200mほど届くとされているが、
100mを超えるとほとんど真っ暗だそうで、
鯛ラバに適した水深が50〜80mとすると、
これでもかなり暗いと考えられる。

普通、船は流されていて、その距離も考慮する。

それらを加味すると、おそらく、30回巻けば、
いったんは、目線を切ることができると判断している。

タイラバはルアーなので、
理想的には、いちいち回収する方がいいが、
それでは時間が掛かり過ぎる。

フォールの回数とヒット率は比例するので、
それを増やすために、
平常は、30巻で再びフォールしている。

すぐに潮ボケする場合は、
船がよく流されているので、20巻に減らし、
反対に、澄み潮で船が流れない場合は、
40巻に増やしている。

遊漁船など、大勢でリトリーブする場合でも、
個々人のタイラバそれぞれが、
いちいち目線を切っていれば、
マダイは、ひとつのタイラバを、
新しく現れたものとして反応するので大丈夫だ。

マダイのタナに合わせて巻き数を変えるよりも、
マダイの目線を切るという発想で巻き数を変える方が、
ヒット率は高くなる。
鯛ラバはあくまでもルアー釣りなのだ。

フォールしているときも、
リトリーブのときも、タイラバは動いていて、
タナに関係なく、
マダイはそれを追いかけて捕食するので、
マダイの目にひょっこり現れる。
という状況を創り出せば、
マダイの興味スイッチ、さらに、捕食スイッチが入る。

同じルアーを連続的に見せることになれば、
マダイは全く反応しなくなるので、
それだけは、避けねばならない。



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