凪が続いていた。 15分走って、昨日のポイントへ直行。 漁の必要はなく、オールリリースのつもりだった。
ところが、ぐい、ぐいっと、
すぐにアタリがあった。 イトヨリか何かだろうと思っていると、 ギュイーーーーーンが、出た。 あらあー、青物だったんだ。
俄然、気合が入った。
ギュイーーーーーン。 ぐい、ぐいっと頭を振って鈎を外そうとする。 ギュイーーーーーン。 水深は65mとやや深い。
あと50mというところまでもっていくだけでも、 汗をかいた。
ヒラマサならここまでタフではない。 そうか、これはブリだな。
巻いては出され、巻いては出されした。 ああ、疲れた。 左腕の筋肉が悲鳴を上げていた。
ようやくリーダーが見えた。
が、それでも糸は出る。 五日前にもブリを掛けていたので、 取り込むまでの、大変さは記憶に新しい。
へろへろになる前に、
海面に白い魚体が浮かんだ。
気合を入れて、バサッと一発ですくった。 釣三丸の玉網は、こういう時の為に、デカい。
体長は88cmと、前回とほぼ同じ。
引きの強さも同じくらいだった。
いきなりのハードワークは厳しかった。 しばらく、珈琲タイムとしよう。
魚の引きをたっぷりと味わったので、 心はすでに充実感に満たされていた。
この日は、昨日とは打って変わって、
船流速度が0.0kmばかりだった。 それでも、ポツン、ポツンとアタリは続き、 退屈とは無縁の時間が流れていた。
低条件だったので、
タヌキの日とはいかなかったが、 中型の本命も釣れた。
ブリもリリースするつもりだったが、 せっかくなので、 青物が大好きな島の友人にあげることにした。
三時間で納竿し、港でさばいた。
この時期は、かなりの確率でブリ虫がいるのだが、 このブリにはいなかった。
半身を一人の友人に渡し、
もう半分を別の人にやるつもりが、 不在だったので、別荘で切り身にした。 しばらく、ブリ料理が続きそうだ。
食べ飽きないレシピを開発しようと思っている。
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