ゲストを一名乗せて出港する。 常連だが、一年と数か月のブランクがある。 鯛ラバは、ブランクがあろうと、 初心者であろうと、問題はない。
落として巻く。ただ、それだけ。
前半は、潮の流れも停滞し、 微風しか吹かなかったので、ほぼ0.0kmのまま。 かろうじて、船長が一尾、
52cmの中型のオスとのコンタクトがあったのみ。
その後は、アタリがほとんどなく、
二時間ほどを棒に振ってしまった。
ゲストははるばる六時間以上もかけて、 やってきたというのに、このままでは、悲惨である。
あちこちと動き回ったが、なかなか好転しなかった。
四時間が過ぎようとしたころ、 いい風が吹き始め、 糸はインクラインとなった。
それまでは、ずっとバーチカルだったのだ。 大物の予感が、たしかにしてきた。
すると、案の定ゲストに、
これまでにない、いい引きがあった。 キュイーーン。キュイーーン。 にこにこしながら、久しぶりの引きを味わっていた。
良型のオスだった。
船長もほっとひと安心。
それから、中型が三連発した。 合間に、チダイも食ってきた。
そして、もうそろそろ終了かなというところで、 船長の竿に、突然の、ギュイーーーンがあった。 昨日のブリに近い引きと同じくらいに感じたが、
上げてみておどろいたのは、 それが、67cmしかないヒラゴだったことだった。
ヒラマサは小型でも美味いので、
いいお土産となった。 「青物も要るだろう。」との、 海の神からのプレゼントだったような気がする。
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