3月24日

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風波で、出港が難しいような予報だったが、
気圧配置をよく見ると、どうやら大丈夫なようだった。
ゲストが心配して連絡してきたが、
「大丈夫だよ。」の一言で、福岡からやって来た。
7年近く島で船を走らせていると、
微妙な風具合での出船判断がほとんど当たるようになった。

波とうねりはまだまだ大きかったので、
港周辺から始めた。
相当数の海鳥が飛び交っていた。
カツオドリとカモメ。
カツオドリはダイブしてベイトを獲り、
それができないカモメは、横取りをねらっている。

それだけ、ベイトが多いのだが、
あまりに多いと、魚たちは、ベイトばかりに目が行って、
ルアーは、ゴミと思っているようだ。
港近くでは、巨エソがゲストのタイラバをもぎ取っていった。

更なる犠牲は嫌だったので、慌てて場所移動。
魚探には、かなり大きなスクールが映っていたが、
港前よりはかなり少なかった。
それが、功を奏してか、ぐいぐいっと反応があった。

引きは大したことはなく、
ゲストにはキロ級くらいのマダイかなと伝えていると、・・・。
危険を感じたのか、突然激しく糸を出した。

ギュイーーーーーン。
あらら、大ダイだったんだと、気合いを入れた。
ギュイーーーーーン。
ギュイーーーーーン。
おおっ、これは相当でかいぞ。と期待した。
ごり巻きで歯が立つ相手ではなく、
指ブレーキを掛けて竿をあおっては、
浮き上がった分だけ巻き取るという作業を強いられた。

なんとか、中層まで浮かしたが、
それでも、糸は出て行く。
おや、これは大ダイではなく、
ヒラマサだったんだと悟った。

ゲストに仕掛けを回収してもらい、
船首に行って、
右に左に竿を動かしての、
難しいやり取りを続けた。

あー、きつっ。を連発しながら、
ようやくヒラマサが玉網に入った。
サイズは、88cmだった。
さすがはヒラマサというパワフルな引きだった。



船長は、これ一本で満足し、トーンが下がった。
本命はゲストに譲ろうと思っていたら、
その通りになって、次々に中型マダイを掛けた。







掛かった順に、
50cm、52cm、45cm、47cm、46cmと、
5尾のキロ級マダイがコンタクトしたのである。
(画像は、その内の3尾、2尾省略)

産卵期は、オスはオス同士で集まる傾向があるが、
その通りだったようで、
5尾の内、4尾までがオスだった。
最後にゲストが釣り上げたのが、
唯一のメスで、もちろんこれはリリースしたのだが、
1回の出船でオスが4尾というのは、
ひじょうにめずらしいことである。

昼前に納竿し、港でさばくことにした。
ゲストは、中型マダイを4尾と、
船長がさばいたヒラマサの切り身半分とカマを、
お土産にすることができ、
たのしい釣りだったとよろこんでいた。

今日は、今年初めての、
マダイの稚魚を見た。
メダカより小さい、生まれたばかりの稚魚が、
漂流物と勘違いして、船の周りに集まってきた。
数匹だったが、毎年これを見ると、
うれしい感動を覚える。

三月下旬。
産卵は確かに始まっていた。





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