3月18日

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九日ぶりの出港だった。
時化パターンが続いた後は、転気が訪れる。
かなり身体が鈍(なま)っていて、
あちこちの関節が軋(きし)んでいた。

港の釣り仲間から、
沖でヒラゴがよく食っているとの情報を得た。

岩礁地帯から始めると、
ファーストフォールで、カサゴがコンタクト。
続けて、カサゴ。のち、無反応。
もう少し沖へ行く必要があったが、
ヒラゴよりマダイを釣りたいので、
前回のコンタクトポイントへ行くことにした。

ベイトもおらず、あちこちリトリーブして回ったが、
いずれも無反応だった。
漁船が前回のポイント近くを流していた。
それを避けるように釣り歩いた。

しかし、いつまで経っても、反応は無い。
再びエリア移動となったが、
ここでようやく、まともなアタリがあって、
くいっ、くいっと竿先を叩きながら、
キロ弱マダイが顔を見せた。

ここで、急に、潮流が速くなった。
2.0km以上という、急速ドテラ流しとなった。
30巻を過ぎても追って来る魚がいた。
おお、マダイが付いて来ているのだろうと期待した。
が、鈎に掛かったのは40cm級のアオハタだった。

ちょっと残念だったが、掛からぬより余程いい。
この時点で四時間が過ぎていて、
このままでは、本命ボウズになる危機感があった。
更に三十分が経った時だった。
がつん!とアタリがあり、釣果音がした。

キュイーーーーーン。
かなり長い糸出しに、興奮した。
よし、これは大物だ。
キュイーーーーーン。と二度目の長い糸出し。
潮の抵抗とコラボしていたので、
大ダイ並みに重く感じていた。
竿をあおっては、素早く巻き取る。
その繰り返し。
これを逃しては、確実に本命ボウズになる。
緊張感があった。

無事に、大物は玉網に収まった。
ふーっと大きく安堵のため息をついた。



三月に入って今日で五回目の出船だったが、
これで、5回連続の大物コンタクトとなった。
時化が続くが、船を出すことができれば、
食いは渋くても粘っていれば、
いつかは、良型、大型に出会えるだろう。
それが、島の早春の特徴である。




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