本日は中三日空けての出港となった。 PM2.5がかなりひどい。 自然豊かな島の海も、これによって台無しになる。
晴れてはいても、どんより曇っている。 臭いもひどく、深呼吸する気にはなれない。
いい凪だったので、できるだけ長く海上に居ようと思ったが、 早々と頭痛がしてきた。
この前のように、5時間後で本命コンタクトでは、
あまりに遅い。もう少しの時短を望んでいた。
しかし、考えは甘かった。 2時間近く、ほぼ無反応だった。
大気汚染は、魚も嫌がるという不思議な現象がある。 今日も、それだった。 汚染物質が海水に溶け込んで、 魚も体調を崩し、活性も下がるようだ。
幸いにも、未だかつてなかったような、
カツオドリの大群が鳥山を作っていて、 盛んに飛び回っていた。 魚探には小魚の群れ(スクール)があちこちで映った。
カツオドリは、海面すれすれに滑空しながら飛び、 青物に追われて浮かび上がったベイトを探している。 見つけると、バシャッと水音を立てて海面に突っ込む。
ベイトをとらえると海面に浮かんで、それを喉の奥へ流し込む。
釣れなくて、暇だった代わりに、 カツオドリの捕食の様子をたっぷりと観察していた。
海鳥のバードウオッチングはとても面白い。
空気は臭かったが、なかなか良いものを見せてもらった。 これも、小漁師ならではの愉しみ方である。
2時間が過ぎた頃だっただろうか。
突然、時合いがやってきた。
キュイーーーーーン。 キュイーーーーーン。と長い糸出しが二度。 前回と同じような感じだ。
ヒラゴかと思われるようなタフな引きだったが、 今回はだまされないぞ。と引きの状況をうかがいつつ、 指ブレーキ&ポンピングを楽しんだ。
水深は68mだった。これも前回と同じ。 というか、ほぼ同じエリアを探っていたのである。 やはり、良型のマダイだった。
前回より2cm長くて、66cmだった。 ちがっていたのは、明らかな婚姻色があったこと。
そして、体高が高かった。
かなり卵巣が膨らんでいると思われた。 このサイズでは、二百万個以上の卵を産む。 しっかり産んでくれよー! と声を掛けてリリースした。
多くのスクールのお陰か、
時合いは1時間半続いた。 この良型に続き、40cm級のアオハタ1尾、キロ弱マダイが2尾。 そして、中型の本命と、次々とコンタクトした。
タイラバキラーには三度やられたが、 幸い、鯛玉は失われず、ネクタイとスカートを、 まるで、カナトフグにでもやられたかのように千切られた。
フグはまだ早い。あれは、何だったのだろうか。
この中型で、マルチコンタクトとなった。 ちょうと四時間が経ち、息苦しくなったので、 納竿することにした。
空気の汚染にもめげず、頑張ったので、 前回に続き、良型をネットインすることができたのは、 とても幸運だったように思う。
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