3月に入り、春らしくなった。 この冬は、結局カイロを一度も使わなかった。 7度目の冬にして、初めてのことだった。
だが、2月の時化続きには、ほんとうに参った。
ここに来て、3、4日に1度くらいは出港できるくらい、 長い時化パターンにはならなくなった。
本日は、中二日おいての実釣である。
潮があまり動かずに苦戦を強いられた。 5時間近く、粘り強くリトリーブを続けたが、
掛かったのは、小型マダイ2尾とホウボウ1尾。 激シブな状況が長く続いた。
午前8時から釣り始めて、 すでに、午後1時近くになっていた。
PM2.5と花粉がコラボして、涙がボロボロ。 空気がわるいと、気分もすぐれなかったので、 そろそろ限界だなと判断した。
帰路の途中で寄り道しながら、 2、3度のフォールをしては、次のポイントへ。 それを繰り返しつつ、港へ戻ろうと考えた。
期待は、まったくなかった。
ところが、最初の寄り道ポイントでのことだった。 水深は、68mと、やや深め。
船流速度の表示は、0.0kmだった。 着底後すぐに反応があった。 ガツ、ガツッ、ぐいん。コンタクト! キュイーーーーーン。
キュイーーーーーン。 かなり長い糸出しだった。 キュイーーーーーン。 釣果音は続いた。 青物のような引きである。ヒラマサか。
しばらく味わっていなかった感触に、 少々緊張しながらのやり取りだった。 これぞ、鯛ラバの醍醐味といったところか。
中層を過ぎる頃に、引きは弱くなった。 マダイの大物だなと思った。 しばらくすると、水面下にピンクの大きな魚体が見えた。
色も体型もきれいなメスの良型マダイだった。 このサイズになると、引きの強さは大ダイと大差ない。 マダイとのやり取りを十分に愉しむことができた。
本命ボウズを覚悟していたのに、・・・。 こんなこともあるんだなと妙に感慨深かった。 心地良く、納竿し、船を港へと向かわせた。
|