12日ぶりの出港となった。 自分が船長であったことも忘れそうだった。 エンジンが掛かるかなと思いつつ、
スイッチをオンにすると、ブルブルと始動した。 いつもより長いアイドリングを経て出港。
こんなに間が空いても、
いつもの習慣で、前回釣れたポイントへ進む。 ところが、風向きがその時とはちがっていて、 まるで、アタらない。無しのつぶてとなった。
そこで、大幅移動して、 南寄りの風で、実績のあるエリアへ向かった。 ちょうど、2時間が経った。 ぐっ、ぐぐっと反応があって、がつん!と乗った。
キュイーーン。キュイーーン。 と二度の釣果音が聴こえた。 よし!本命だと色めき立った。
これを逃すと、後が無いかもしれないと、
慎重に、緊張感をもって、やり取りをした。 ごり巻きで大丈夫だった。 おそらく、中型だろうと思っていると、 やや大き目の本命が海面に現れた。
54cmの美しいメスだった。
この姿を見ると、ほんとうにうれしいものだ。 春の始めのような柔らかい日差しに照らされて、 存在感を高めていた。
2時間で本命が釣れれば御の字である。
その後は、いろいろな魚種がコンタクトして、 本命はなかったが、おもしろかった。
小型マダイが3尾に、キープサイズのウッカリカサゴ。 イトヨリダイに、イサキまできた。
厳寒期の超食い渋りという訳でもなく、
大物はこなかったが、 久しぶりの釣りを味わっただけでも良かったと思う。
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