本日もゲスト釣行だった。 鯛ラバ小漁師は、たいていは単独だが、 時々、初心者、初級者を乗せて釣りをすることもある。
今日は、常連ゲストの大ダイハンター女史と、 少年Sくんの2人がゲストだった。
Sくんは、昨年の夏以来で、二度目の乗船である。
小学六年生の釣り大好き少年だ。 彼には特に、いい釣りをしてもらおうと、 操船に精を出すことにした。
だが、南風が4mから5mも吹いて、
めぼしいポイントは船が流れていなかった。 前日は、北よりの弱い風だったが、 潮の動きが大きくて、いい流れだった。 今日は、風が逆で、
潮の動きと風の力が正反対で、 潮に乗って動こうとするも、 風で押し戻されるといった具合。 やはり、島では南風ではかなり厳しい。
ヤズが相変わらず広範囲に群れていて、 船長に2本のコンタクトがあった。 Sくんにもコンタクトがあって、
人生初の青物の引きを味わうことができて、 うれしかったようだ。 少年にとっては、このくらいで練習するのがいい。
さあ、次はマダイだ!と意気込んでみたものの、 条件が不適合で、本命はなかなか食わない。 小型マダイやキダイ、アオハタやウッカリカサゴなど、
小物はよく釣れるのだが、 メインターゲットからの魚信が無かった。
潮の動きと船の流れが適度でないと、
本命は、タイラバを追おうとはしない。 それが鯛ラバの難しさなのだが、 条件が揃えば、途端に活性化する。
正午を回り、全員、本命ボウズだった。 あーあ、今日はもう駄目だろうなと諦め気分に陥っていた。 ところが、・・・。
一時的に風が弱まり、
大潮の、干潮前の潮が勢いよく流れ始め、 時合いが来たのだった。
まずは、大ダイハンター女史にコンタクト!
50cm弱の中型マダイが掛かった。
次に船長に、同サイズがコンタクト!
そして、ふたたび、大ダイハンター女史に、 良型がコンタクト!
と、三尾の本命マダイが次々と食ってきたのである。 よし、時合いだ! と、Sくんにも集中するように伝えたのだが、
この好条件は、三十分ほどで終了してしまった。 また、強い南風が吹き始め、 船の流れが遅くなり、方角が変化したのである。
残念ではあったが、風が更に強くなり、 白波も見え始めたので、納竿することになった。 Sくんは次回の夏休みにでも、 リカバリーしてもらおう。
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