10月7日

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六日ぶりの出港となった。
月曜から金曜まで、絵に描いたような時化だった。
待ってました!とばかりに船を出す。

大陸発の汚染物質も無く、
さわやかな大気が心地よかった。

昼近くから北東風4mとの予報だったので、
早めに釣れて欲しいと思っていると、
うれしいことに、条件が好かった。
糸はいい角度でインクライン。速度1.2km前後。
なかなかいい感じである。

一投目からコンタクト。
ポンポンといい型のチダイが上がった。
他魚の活性は高いようだ。
キロサイズのイトヨリダイも鈎掛かりした。

本命が欲しいんだけど。と考えていると、
小さなキュイーーン。とともに、マダイがコンタクト。
チダイの上をいく引きを楽しんだ。



オスの中型マダイだった。
今日は、オールリリースデー。
海へ返すと、元気よく去って行った。

次々にコンタクトするものだから、忙しい。
おーいお茶の秋バージョンを飲んでいるヒマもない。

A級ポイントからややずれて船は流れていた。
そろそろ、満潮から下げの潮が動く時間帯だった。
大物がくるなら、今からだなと、
そのポイントを通過するように始動点を変更した。

がつ、がつっと魚信があった。
ぐい、ぐいっ。と重々しい鈎外し動作が感じ取られた。
何だか、大ダイっぽいな。と思った次の瞬間。

ギュイーーーン。と力強い釣果音が奏でられた。
始めはタイラバをなめて、外しにかかり、
それがかなわぬと、糸を引きずり出すという、
大ダイ独特の所作だった。

だが、その魚は、中層になっても、
ギュイーーーン。と引いた。
グイン、グインと硬い引きを数回繰り返す。
ん? もしかしてヒラマサ。
と思えるくらいのナイスパワーだった。

上層に来ると、
ようやく大ダイ特有の「向こうでポッカリ」があって、
大きな魚体が姿を現した。



8月11日以来の大ダイだった。
なつかしさに、感動すら覚えた。

オスだったが、リリースしようと、
はみ出していた内臓をエア抜きをして、
両手で丁寧に中へ押し込んだ。

玉網に入れたまま海中で泳がしていると、
幸いにも、回復して、帰りたいという仕草をするようになった。
玉網から解き放してやると、無事に棲家へ戻って行った。
ああ、よかった。

その後、ふたたびキロ級のイトヨリダイを追加して、
満足の内に納竿することとなった。
実釣時間は、一時間半。
えっ、まだこのくらいしか経ってないの。
と思うくらい慌ただしくも愉しい釣行日となった。




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