小潮であるにもかかわらず、 しかも、風も微風程度で、 こんなにも船が流れる時間帯もあるものかと、 感心する日だった。
まったく、海は予想がつかない。
第一投目でいきなり浜ちゃんに、 力強いコンタクトがあった。 ギュイーーーーーン。ギュイーーーーーン。
今日こそは初大ダイかと期待した。 ギュイーーーーーン。 高級リールなので、釣果音もいい。 鈎外れなく、無事にネットインとなった。
68cmの準大ダイだった。
大ダイにはあと一歩届かなかったが、 じゅうぶんに大物である。 このサイズのメスは、 大ダイと変わらない引きをするものだ。
きっと、焦りつつ楽しんだだろう。 もちろん、個人記録更新である。
それから、アタリはピタリとなくなったので、 チダイエリアに移動すると、
小型マダイやチダイがよく竿を叩いた。 入れ食いとまではいかなかったが、 それに近く、秋の釣り日和を味わっていた。
そろそろ船長も本命が欲しいと思っていると、 がつっ、ぐいん。コンタクト! キュイーーン。キュイーーン。と、 50cm級の糸出しがあった。
マダイはいい引きをするので、 本命であれば、なかなかにおもしろい。 見事なまでに美しい魚体が浮かんできた。
メスだったが、内臓が水圧の変化に耐えきれず、 はみ出してしまっていたので、美味しく頂くことにした。
これで、船長もゲストも本命を手にしたので、 あとは、残り時間を余裕で楽しんだ。 船流速度は、最低でも1.2kmで、インクライン。
いい条件がずっと続いていた。 型のいいチダイや、小型マダイがよくアタり、 愉しむことはできたのだが、
それ以降本命がコンタクトすることはなかった。
秋の鯛ラバシーズンの前哨戦といったところだった。 秋は低条件でも、食いが立ち、 反応がいい日が増えるので面白い。
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