船流速度は、0.0kmが主で、 満潮前後に、0.7km前後という、 最低レベルの条件だった。
こんな日は、まず、本命はアタらない。
仕方ない。小物釣って楽しもうとしたが、 これも、アタらない。 どうしたものかと首を傾げる一方だった。
まあ、いい。ランガンすれば、
どこかで何かがアタるだろうと、 あちこちと走り回った。 土曜日なので、近くに遊漁船がいたが、 その船も、あっちこっち移動していた。
午前10時が満潮だった。 9時に出港して、満潮後の下げ潮を狙おうと思っていた。
ところが、10時を過ぎても動かない。
あれれ、どうなっているんだと溜息をついた。
こんなときは、瀬周りを攻めるといい。 ちょうど近くに瀬があった。 もくろみは見事的中。
チダイの入れ食いとなった。 またたく間に6尾。内、4尾がキープサイズだった。 一度、キュイ、キュイと、糸が出たので、
どうか、本命でありますようにと願いつつ、 やり取りをしたが、42cmで、ざんねん。
何気なく魚探を見ると、
大ダイマークがいくつか映っていた。 どうせ食わないんだろうな。 と思っていると、フォールでコンタクトした。
ギュイーーーーーン。と強烈な釣果音。 えっ、まさか。大ダイだ。と思ったら、 糸出しの距離が余りにも長くて、ヒラマサに変更。
こりゃ、駄目だなと、瀬切れを覚悟した。
だが、切れてはいなかった。 釣果音も始めだけで、重いことは重いのだが、
思いのほか引かない。(ギャグ) あれえっ、こりゃ、もしかして、サワラ?
船から随分と離れていたが、
度々のポンピングで、魚は徐々にこちらへ向かってきた。 リーダーが入ると、長い銀の魚体が見えた。 やっぱりな。と予想が当ったことに満足した。
体長は90cm。サワラの釣三丸新記録となった。 島の海はサワラが多く、大抵は仕掛けをぶち切られる。 がぶ飲みしてぐいっと引けば、プッチン。なのだ。
ラインをスッと切ってゆくひどいやつもいる。
このサワラも鈎を一本食い千切っていて、 残りの一本が、辛うじて口の外側に掛かっていた。 サワラほど、掛けてもネットインしない魚はいない。
今回は、まことにラッキーだったとしか言いようがない。
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