真夏の釣りが続いている。 幸いにもここ数日は風が涼し気に吹いて、 幾分暑さも和らいでいた。
今日は、風が無く、蒸し暑い。
曇り空だったので、よかったのだが、 潮流れの船は、安定せずに、ラインがあちこち。 ゲストの山ちゃんは二日続けての釣り。
釣三丸スタンダードの愛用者である。
車で六時間もかけてやって来る。 その情熱も凄いと思うが、 島の海が、ほとんどといってよいほど、
期待に応え、 多くのとびっきり美味しい島の魚をお土産にする。 山ちゃんの腕もさることながら、 自作のタイラバは、船長の上をいく。
このタイラバは、一見、何の変哲もない、 ごくありふれたものではあるが、
他のタイラバに比べて僅かだが確実な優位性がある。 現在の釣三丸ゲストは、全員これしか使わない。
そのスタンダードで、さっそく本命が一尾コンタクト。 少しだけ糸が出て、上がって来たのは、 46cmのジャッキーサイズだった。
しばらくすると、再び本命がコンタクト。 こんどは、数回のキュイーーンを聴くことができた。 キュイーーン。キュイーーン。
何度聴いても、釣果音は素晴らしい。 これを聴く為に鯛ラバをしている。
54cmのオスの中型マダイだった。
いいお土産となった。
山ちゃんは、手こずっていた。 なかなか本命がアタらない。 大物らしきアタリもあったが、ニアコンタクト。
単純な鈎外れだった。
チダイ、イトヨリダイなどの他魚も、 ぽつりぽつりと釣れ続き、 昨日に続き、じゅうぶんなお土産はあった。
あとは、本命ボウズからの脱却が望まれた。
しかし、今日の状況からすると、 中型の本命が精一杯といったところだった。
50cm級でいいので、コンタクトしてくれないものか。 そう願っていると、突然、竿が大きく弧を描いた。 キュイーーン。キュイーーン。
「大物だと思います。」と告げられた。 確かに、糸の出る量が多い。
ところが、姿を見せたのは、茶系の魚だった。
まるでシマウマのような縦縞のマハタだった。 この超高級魚はちょうど50cmあった。 でっぷりしていて、食べ応えがありそうだった。
準本命を、からくも釣り上げて、 本命ボウズから逃れることができた。
二日間の釣りで、島の幸をたっぷりと収獲し、
しばらくは、島の極旨鮮魚に、 舌鼓を打ち続けることだろう。
|