6月25日

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ベタ凪、濃霧。
船は、0.9kmほどでゆっくりと流れていた。
定番のイトヨリダイが二尾コンタクトしてくれたくらいで、
何だか、食いが渋い。活性は中程度で、
ガツッと来るが、鈎掛かりしない。

時折、おびただしいベイトの群れが、
魚探に移っていた。
フィッシュイーターもいるはずなんだがなあ。
なかなか勢いよく食い付いてくれるような状態ではなかった。

とつぜん、底で、ぐいっとタイラバをくわえた魚。
竿を上げ、巻き巻きしていると、
重さだけは感じていたので、根魚だろうと考えた。
そうだな。キロ級のタカバだったらいいな。
それとも、ウッカリカサゴかな。
最悪は巨エソ。だが、引きが無いので違うだろう。

海面下5mで、茶系の平たい魚体が見えた。
ええっ、ヒラメ。うん、確かにヒラメだ。
1kgほどなので、リーダーを持ってぶり上げた。
デッキでバタバタと暴れ、プチンとリーダーがブレイク。
おっと、危なかった。
良い子の皆さんは、玉網を使おう。



島では一年で一尾釣れるかどうかの貴重な魚。
そういえば、前回も同じエリアで釣ったんだっけ。
島周りは、岩礁地帯がほとんどで、砂地が極めて少ない。
それが理由で、ヒラメも少ない。

ヒラメは砂にもぐって目だけを出して、
真上を通る小魚を狙うというのが狩りの定番である。
だから、岩礁地帯はあまり得意ではない。

それでも、ベイトを追って集まることもあるようだ。
その内の一尾に、今日は出くわしたという訳である。
型は小さかったが、肉厚だった。
ラッキーというより、時期は違うが、
年に一度のお年玉のようである。

オールリリースデーではあったが、
ヒラメをリリースするには、
さすがに、もったいない気がする。

ヒラメの加工作業を考えて、早々に納竿した。
港へ戻ると、三枚におろし、持ち帰った。
刺身にしようかとも思ったが、
しゃぶしゃぶで食べることにした。

昆布のだし汁にさっと湯通して、
胡麻ドレッシングに付けていただいたが、
柔らかな食感と意外なほどの旨味に、舌鼓を打った。
鮮魚は、加熱しても新鮮さが分かる。



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