5月3日

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微風ベタ凪にての出船となった。
ゲストを二名迎えてのワクワクフィッシングである。
とりわけ、遠方から6時間もかけてやってくるYさんは、
島のマダイがとりわけ美味しいことを熟知している。
先日は県外の遊漁船で二尾釣り上げたというが、
味がいまいちで、島のマダイが恋しかったらしい。
ここで釣るのも勿論楽しいが、
そのあとの、味わいをたっぷり楽しむ。
Yさんには、ぜひともお土産をと、願っていた。

無風に近い微風で小潮だったが、
船は常時1.4km以上の速さで流れていた。
おおっ、これは、いいぞ。と期待が高まった。

早い時刻に、もう一人のゲストにコンタクトがあった。
キュイーーン。と糸は少し出ていた。
50cm級だろうと思いながら、見守った。



予想通りの中型マダイが姿を見せた。
お土産にもなるオスだった。

続けて小型マダイやチダイなどが、
数多くコンタクトした。
確かに活性は高く、大ダイもアタりそうな条件だった。

道糸がインクラインからバーチカルに変わると、
大ダイが動き、船長のタイラバをくわえた。
がつ、がつっ、ぐいん。コンタクト!
ギュイーーーン。ギュイーーーン。ギュイーーーン。
よし、大ダイだ。と確信した。
ギュイーーーン。がしばらく続いたのち、
中層付近で引きが弱まった。
あとは、重量感を味わうやり取りになった。



74cmと、昨日とほぼ同サイズのオスだった。
連日の大ダイコンタクトに船長もよろこんだ。
なんだか、大ダイパターンになったようだ。

しばらくして、船長にまたもやすごいアタリがあった。
ギュイーーーーーン。
先ほどよりずっと強烈だった。
ギュイーーーーン。
今度は中層を過ぎてもよく引いた。
船の真下でぐいぐいと引く。
これは、おそらくヒラマサだろうと思った。
上層近くになっても引きは続いたのだ。
やっぱりヒラマサであるにちがいない。

ところが、海面近くで急に引きが弱まり、
「向こうでポッカリ」が起こったのだ。
大ダイだった。で、でかい!
玉網に収まったのは、久しぶりの80cm級だった。



体長85cmのオスだった。
王者らしい風格が漂っていた。
昨年の11月29日以来の80cmオーバーだった。
おひさしぶりいねえ。あなたに会えるのはー。
と、懐メロを口ずさんだ。

船長が二尾も大ダイ釣ってどうすんの。
ゲストが釣ってなんぼでしょ。
と思わないでもなかった。
ゲストに釣って欲しかったんだよね。
「これもって、記念撮影しない?」
「ズル、いやですよ。」とあっさり断られた。
やっぱりな。自分で釣らなくっちゃだめか。

お昼近くとなり、相変わらずの活性の高さで、
小型のマダイや他魚は釣れ続いた。
Yさんにアタってくれないかなあと熱望しながら、
船長は、自分の竿を休め、見守っていた。

すると、ついに、Yさんの竿がうなった。
ギュイーーーン。ギュイーーーン。
やった!ギュイーーーン。
慎重に、たっぷり時間をかけてのやり取りだった。
ギュイーーーン。

苦労の甲斐があった。
自らの手で70cm級の玉網入れを成功させた。



何んと、本日は、大ダイが三尾。
これまでの最高記録は四尾だったが、
それに次ぐ快挙となった。

もう一人のゲストにも大ダイの期待がかかったが、
残念なことに、それはかなわなかった。
それでも、本命がコンタクトしているので、
今日は三名ともに本命を釣り上げたことになる。

かくして、激釣ともいえるこの日のフィッシングは、
和気藹々と談笑が続き、
楽しい時間を演出して終了の時間を迎えた。

ちなみに、船長が釣った大ダイは、
〆て血抜きをし、
一尾ずつゲストへプレゼントした。
島のマダイをたっぷり味わったことだろう。

めでたし、めでたし。



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