気象庁のデータによると、 海面水温が、1度上昇していた。 これは、地上での3度分に相当する。 この水温アップで、活性が高まるのを期待した。
北西風で、白波混じりの海面だった。 沖のポイントへ行くにはためらいがあった。 港から10分ほどの近場で船を停めた。
風に乗って、船は1.6kmで流れていた。 ぎりぎりのところで潮ボケが生じない速さだった。
なんとなく、必釣の予感がし、
胸の高鳴りを抑えられずにいた。
すると、ファースト・リトリーブでいきなりのコンタクト! ギュイーーーン。
まさかと思っていたので、 心の準備ができていなかったので、 かなり慌てた。
ギュイーーーン。は二度、三度続いた。 ヒラマサかと思ったが、瀬切れは無かった。
ギュイーーーン。はしばらく続き、 やがて、キュイーーン。と、やや大人し目になり、 ポンピングをしながら、魚を海面に誘導した。
典型的な婚姻色のマダイだった。
体長65cmの良型。 予感通りに早速のコンタクトだった。
ただし、朝一番のうれしい収獲の後、
それから、ずっと無反応ということもよくある話で、 結局は、長時間釣行を強いられて、 この一尾のみだったということになるかも。
始動点をややずらして、船を流した。 すると、またもやコンタクトがあった。 キュイーーン。といういい釣果音が再び響いた。
キュイーーン。キュイーーン。 ああ、いい音だなあと、今度は余裕のやり取りだった。
60cmちょうどの良型だった。
でこっぱちなオスだった。 ひと回り小さいマダイだったが、ほどよく愉しめた。
二連発ということは、おそらく高活性だろう。
そう判断して、同じエリアで船を流すようにした。 再び、始動点をややずらして、流し始めた。 まったく同じコースにすると、スレが来やすい。
がつんとアタリがあって、鈎に乗った。 糸が出なかったので、小物だと思ったが、 くいっ、くいっと度々竿を曲げて、
40cm級の
小型マダイが上がって来た。
丁寧に鈎を外し、リリース。 船を立て直し、もう一度流すことにした。 すると、またもや、コンタクト!
キュイーーン。は短いが、今度は本命だと感じた。 スプールから糸が逆回転して出るのが、 鯛ラバという細じ掛けの釣りの一番の醍醐味である。
今日は、既に三度も味わった。
体長54cmの中型マダイだった。 メスだったが、内臓がはみ出してしまったので、キープした。 島の友人へのプレゼントにしよう。
今日は、船を四度流し、 そのすべてにコンタクトがあった。 良型二尾、中型一尾、小型一尾の収獲。 やはり、思っていた通り、高活性だった。
本命が三尾釣れれば言うことは無い。 まだまだ、釣れる雰囲気ではあったが、 もうこれ以上は、いいだろう。
二時間ほどの短い釣行だったにもかかわらず、 桜鯛の強い引きを堪能することができたと思う。
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