北北西の風3mが続くという予報だった。 2〜3mがドテラ流しにはちょうどいい。 期待を込めて出港したのだが、予想外に、
風が強く、時折5m以上と思われる突風が吹いていた。 ゲストが乗船していたので、 昨日の調査釣行に基づき、ポイントを決めていた。
しかし、昨日と同じような白波も立ち始め、 今日も、二時間未満という短時間釣行に終わった。
海上での短い滞在にもかかわらず、
ゲストは、しっかりと釣果をあげていた。 まずは、本命まであと少しの小型マダイ。 それなりに釣り応えはあったらしく、
笑顔で「久しぶりにマダイに会えてうれしい。」と語っていた。
次は、良型のイトヨリダイ。 この魚のムニエルほど旨いものはない。 丁寧に処理してクーラーに収めた。
そして、キュイーーン。 キュイーーン。キュイーーン。と、数回ほど、 いい釣果音が鳴り響いた。 竿は大きく弧を描き、 かなりのサイズであることを表現していた。
マダイの引きの楽しさを十分に味わっているようだった。 釣果音は、船長の耳にもしっかり届いていた。
姿を現したのは、良型のマダイだった。
久しぶりに見る、準大物に、 ゲストのよろこびも、更に深まっていたであろう。
マダイは、背びれをピンと伸ばしてポーズを取っていた。 食べごろサイズのオスだった。
白波がいよいよ目立つようになり、 かなり危険な状況になってきたので、 港へ引き返すことにした。
厳寒期にしては、めずらしく活性が高かったので、
やや残念ではあったが、 良型が釣れたことだし、納竿にためらいはなかった。 船長は本命ボウズだったが、 ゲストに釣果があれば、それでいい。
港でさばいてみると、 白子は、まだまだ小さくて、
産卵はかなり先であることを物語っていた。
|