風は弱かったが、 うねりが残っていて、体幹鍛錬となった。 水温が更に低下している。
巻けども巻けども反応が無い。
二時間で、グッと来るような魚信が僅かに二度。 しかし、鈎に乗ることはなかった。
予想はしていたものの、
こうも渋くては、疲労感も増してきた。 おまけに曇天の暗い一日で、 今にも雨が降りそうな雰囲気だった。
雨が降れば、完全ボウズでも帰港するつもりだった。 それほど、寒かったのである。
業を煮やして大幅ポイント移動。
あちこち目ぼしいエリアを徘徊するも、 やはり、渋かった。 魚信すら感じられず、魚たちは、 低下直後の水温に慣れるまで、
じっと我慢していたのではないだろうか。 釣り人も魚もじっと耐える釣行日だった。
三時間が過ぎたところで、 早くも、最終流しの時刻となった。
水温低下でも元気なヒラマサを狙おうと考えた。
ヒラマサポイントを流していると、 さっそくアタリがあった。
ぐい、ぐいっ、キュイーーン。コンタクト!
キュイーーン。と、二度、釣果音が鳴った。 よし、ヒラマサだ!と直感した。 指ブレーキを掛けることもなく、ごり巻きすることができた。
ああ、これは、ヒラゴサイズだなと、 余裕を持ってやり取りしていた。
だが、ヒラマサは、海面に浮いても油断ならない。
しっかり空気を吸わせ、弱らせてから、 玉網を持って、ネットインに成功した。
70cm弱のヒラゴだった。
ヒラマサはブリとちがって、小型でも旨いので、 これは、切り身にすることにした。 マダイほどではないが、色々なレシピに合う。
ただ、ずっと食べていると、飽きが来る。 刺身とカマ焼きはマダイより上だが、 その他のレシピでは、マダイのほうが旨い。
これでようやく完全ボウズは逃れたと、 安堵のため息をついた。
さて、それでは、これでラストフォールにするかな。 と、船を始動点へ戻した。
すると、がつん、キュイーーーン。 おおっ、ヒラゴの連発だとよろこんだ。 のも束の間、一度の釣果音の直後に、 無念の鈎外れとなってしまった。
まあ、よくあること。 仕方ないなと、仕掛けを仕舞い、 帰港の準備をした。
結局、コンタクトはたったの二回しかなかった。
いずれも、ヒラゴ。 本命は、気配すら感じさせてくれなかった。 厳寒期は、こういうことが多いので、 慣れっこになってはいるが、・・・。
ああ、 美しいパールピンクが見たかった。
それにしても、今季はヒラマサのコンタクトが多い。 と、感心している。
釣三丸スタンダードを確立してからは、 特に、その傾向が強いようだ。 このスタンダードでゲスト2名が、 計三尾を年末年始に釣り上げた。
ネリゴ、シマアジ、シビ、ヤズなどの小型青物も、 すべて、スタンダードのよる釣果だったので、 ちょっと、おどろいている。
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