1月25日

コメント

一昨日から最強レベルの寒波と、
この頃の低活性で、身も心も寒々としていた。
今日は、凪だったが、
澄み潮で水温も更に低下していた。
ため息交じりに、
ああ、今日も長時間労働だろうなあ。
と、船長はつぶやいた。

日本の社会では、
長時間労働が何かと話題にのぼるようになった。
もちろん、管理に問題があることは否めないが、
長く働くことが美徳と思うのが日本人気質で、
お互いが足を引っ張り合っているという面もある。
政府も対策を練って努力しているようだ。
誰もが趣味やレジャーを大いに楽しめるような、
いい日本になってほしいものだ。
趣味やアウトドアには消費マインドが上がるので、
経済も活性化するだろう。
人生楽しんでなんぼという、オージー魂に学ぼう。
有給休暇は全て消化して当たり前の日本がいい。

余談になってしまった。
実釣記録を進めよう。

まずは、港近くから船を流してみた。
ん、流れは、なかなかいいではないか。
北北西の風に乗って、1.2km以上で流れていた。

巨エソがアタりませんようにと、
祈りながらリーリングをしていたら、
巨エソどころか、
すべての魚がタイラバを無視していた。

あらら。やっぱりね。
今日も、長時間労働をした挙句に、
本命ボウズなんて結果になるかも。
と、心まで寒々としてきた。

それはぜひ避けたいとばかりに、
もっとも実績があるポイントへ向かった。

すると、どうだろう。
かつて、 活性が高かった日と同じように、
船が流れているではないか。
しかも、満潮から下げの潮がよく動いていた。
おっと、これはいいぞ!と感じていると・・・。

がつ、がつっ、ぐいっ、ぐいぐい。
きた、きた!
キュイーーン。キュイーーン。
うん、うん。これは良型はありそうだ。
逃してなるものかと慎重に魚を手繰り寄せた。

が、いつまでも糸が向こうにいかない。
上層に来ても、バーチカルのまま引きが続いた。
ありゃりゃ、小型の青物かな。
ネリゴ?もしかして、シマアジ?
と期待はふくらんだが、あっさり裏切られた。

それは何と、めったにヒットしないシーバスだった。
70cm弱といったところか。
えっ、えっ、ヒラスズキじゃなくて、ふつうの?



このポイントは、険しい岩礁地帯である上に、
かなりの深場なのだ。これには驚いた。
しかも、水深75m前後の、底近くでヒットしたのである。
訳が分からなくなった。

記念撮影をして、船を立て直し、
同じ始動点から流した。

すると、今度は、フォールでヒットした。
ギュイーーーーーーン。
ヒラマサだと直感した。
始めの強烈な糸出しで、駄目だろうなと思った。
いつもの瀬切れパターンだなと観念した。

ところが何と、糸は切れなかった。
よし、やった!とばかりに、
それからは、かなり強引なやり取りをした。
親指でスプールの回転を抑えた。
ぎりぎりまで力を加えて、
あとは、竿のしなりで対応した。

これが、意外に功を奏し、
二度のキュイーーン。の外に激しく糸が出ることはなかった。
徐々に糸は巻かれ、海面に浮かせることに成功した。
それでも、さすがはヒラマサだった。
海中へ何度も突っ込もうとしていたが、
無事、玉網入れに成功し、フィニッシュを迎えた。
この間、7、8分といったところか。
今季は、大ダイと同じくらいの確率で、
ヒラマサがヒットしているので、慣れっこになった。



80cmオーバーの丸々としたヒラマサだった。
ニュージーランドでは、ヒラマサのことを、
イエローテイル・キングフィッシュと呼んでいる。
直訳すると、「黄色い尾の王様魚」という意味で、
釣りの対象魚としては、もっともポピュラーである。

ふた流しで、二尾ヒット。
いずれも本命ではなかったが、
これで、早々と、満足の域に達していた。
うーん、どうしようか。
本命を狙うべきか、これで止めるべきか。

のるかそるかの分岐点は、
その日の天候による。
本日は晴天なり。
寒いが、風も穏やかで、
よく晴れていて気持ちがいい。
短時間で戻るのは勿体ないと誰もが思うだろう。

もう一度だけ、同じポイントを流してみることにした。
あわよくば、本命でも、・・・。

船流速度は、1.4〜1.7kmと、理想的だった。
道糸は、インクラインに入っていた。

が、ががっ、ぐいぐい、ぐいーん。ヒット!
ギュイーーーン。きたっ。ギュイーーーン。
いい響きの釣果音が聴こえた。
ほどよい距離で糸が出て行った。
きっと、本命だろう。大物にちがいない。

ところが、中層を過ぎても、抵抗を続けていた。
あれっ?ヒラゴかな。と思わないでもなかった。
あと20mという段階になっても、真下に引くので、
あらら、またヒラマサかと思っていたが、
海面近くで、ようやく、「向こうでポッカリ」が起こった。



思わず、ガッツポーズ!
80cm弱の立派な大ダイだった。
今年の、初大ダイである。

三度同じポイントを流して、三度のヒットだった。
魚信も三度。すべて鈎掛かりした。
これほどの高活性は、この時期としてはめずらしい。

始めのポイントでは、
うんともすんともいわなかったのだが、・・・。

このポイントには、魚が集まっていた。
小魚やイカなどのベイトがよく群れるエリアでもあった。
満足は最高潮に達し、
まことに円滑な納竿作業となった。



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