祝500回記念釣行

2016年3月30日に、
島での釣行が500回を数えた。
2012年の8月から出港を重ね、
3年と8ヶ月での記念釣行となった。
行くも行ったり。

第二の人生は、
大好きな釣りを好きなだけして過ごそうと考えていたので、
夢を実現したことになる。
いや、まだまだ夢の最中である。

100回くらいまでは、
暗中模索といったところで、
島周りのポイント探しに夢中になった。
あれやこれやと変わる仕掛けに、
我ながら面倒くさいと思ったものだ。

200回でも、分からないことの方が多かったように思う。
もっとも単純で簡単な鯛ラバという釣りであっても、
奥が深いとは言わぬまでも、迷うことは多く、
あれこれと試行錯誤の日々は続いていた。

300回を過ぎる頃から、
ぼんやりとだが、島での鯛ラバとは、
こういうものだという、
確信に近いものを得た。

400回ともなれば、いよいよ落ち着いて、
迷いがほとんどなくなり、
仕掛けすら変える必要が無くなった。
また、どのような条件であれば、
大ダイがヒットする可能性が高いかを知った。
「そろそろ来るだろうな。」
と感じると、たいていは、その通りになった。

そして、500回。
鯛ラバのスタンダードを確立できたと言って良いと思う。
ゲストが全くの初心者であっても、
かなり高い確率で、
本命を釣らせてあげられるようになったと自負している。

されど、自然は限りなく雄大だ。
鯛ラバには奥深さなど無いが、
自然は、まことに奥深い。
「えっ?まさか、こんなところで。」
「うわあ、思わぬ魚が釣れちゃったよ。」
などと、想定外の釣果があり、
数々のドラマが展開される。

鯛ラバがシンプルで簡単な釣りだからだろう。
人間の側の準備がいつも同じになると、
自然の懐の深さのみが浮かび上がって来る。

潮、風、水温、海底の地形、そして、魚の動き。
それらがわずかに変化すれば、
驚くほどに結果が変わるのである。

釣りそのものも決して飽きることはなく、
得られる魚の味もまた格別だが、
自然の、尽きることのないドラマと、
無限とも思える、
新しい事象との出会いほど面白いものは無い。

出船が1000回に届くころには、
自然への想いがどのように深化しているか。
愉しみでならない。



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