出船三百回

島でマイボートタイラバを始めて、
八月で丸二年となる。
一ヶ月を残して、
先日、出船三百回となった。

百回までは、まだまだ未熟で、
勘が働くことは余り無かった。
あちこちと駆け回ってポイントを探した。

二百になると、
タックルや仕掛けが落ち着いてきて、
ほぼ同じものを使うようになった。
あれこれと迷うことが無く、
自信を持ってリトリーブしていた。

第六感がマダイの食い気を察知するようになった。
ポイント探しは三十分以内で行ける場所は、、
ほぼすべて回ってみた。
頭の中には、島周りの海底地形がインプットされた。

そして、三百。
風や潮に強さに応じてポイントを変え、
いつも、それなりの釣果が上がるようになった。
昨年一年間で釣り上げた大ダイの数は、
39尾だったが、今年は六月で既に34尾である。

理由は二つほどある。
まずは、ポイント開拓が広範囲になり、
数々の新しいポイントを見つけてきたことだ。
まだタイラバを落としたことのなかった未踏地は、
いつもよく釣れた。

もう一つは、操船の向上。
タイラバの釣果の八割は操船に寄るものだ。
潮を読み、風の強さや向きを考え、
それに季節や水温を加えて、流すエリアを決める。

どのポイントを、どこからどこへ流すか。
タイラバの釣果はほとんどそれで決まる。
と言っても過言ではない。
私のひとつの結論である。

タイラバの研究を本格的に始めて早二年。
満足感や達成感を得られたのは大きい。
ただ、研究肌の自分としては、
次の課題が見つからず、一抹のさびしさもある。

今後は、遠くのポイントを開拓するのは控え、
港周りの身近なエリアを中心に船を流していこうと考えている。
大物を無理して狙うことなく、
キロオーバーが一枚釣れればいいかな。
という姿勢でマイボート・タイラバを楽しめればいい。

無私無欲で、釣れる釣れぬは魚次第。
色即是空、空即是色の精神で、
おだやかに、釣り人生を歩んでいこう。
などと、思ってはいるが。



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