春の訪れ

やや、退屈を感じるようなタイトルとなった。
暇な人限定と考えて欲しい。

海の中では、産卵が確かに進んでいるらしく、
先日は、赤っぽい生まれたばかりの稚魚の群れを目にした。
ざっと、数百匹。
ああ、産卵を終えたマダイもいるんだなあと、
感無量。
命の息吹は、春らしくていい。

別荘でのんびりしていると、
ウグイスの囀りを聴いた。
島はウグイスが多く、その声は心を和ませる。
家の石垣の間から、真っ白い水仙が数十本、
うつくしい花をつけている。

釣りはせずとも、
春ならば、ゆったりとした時間が退屈だとは思わない。
菜の花が咲き、草木が芽吹き、
小鳥の軽やかな鳴き声を耳にすると、
精神がリラックス気分になって、落ち着く。
別荘に暮らしているだけで、
何となく幸せ気分に浸れるのは、
この時期くらいのもの。
「なんとなく、しあわせ。」というのがいい。

冬はとりわけ寒かったから、
暖かさにほっとしている。
冷たさは血行を悪くしてストレスを増加させる。
ストレスとは、身体的には、
血の流れが滞っている状態を指す。
という単純な話で、例えば、
寒気の冬、風呂に歓喜するのは、
血行が良くなって、リラックスするからだ。
病のほとんどすべては、
血の巡りの悪さに起因している。

春がうれしいもっとも大きな理由が、温かいということ。
ところが、うれしいはずが、
花粉症を抱えていれば、それが半減する。
半減どころか、ゼロとなることもある。
数日前に自宅へ戻った時には、
くしゃみの連続で、まるで苦しむ為に戻ったようなもの。

島は、アレルゲンの杉が無い。
向こうには大量にあって、
東よりの風に乗って飛んでくることもあるが、
花粉の量は取るに足らないらしく、
自宅に居る時と比べ、症状がほとんど出ない。
したがって、春がふつうにうれしく思う。

春は良いことばかりではない。まずは、
あの、恐ろしい虫が家屋への侵入を開始するのだ。
よく効く殺虫剤を家の周りに施しているので、
大丈夫だとは思うが、細心の注意は払わなければならない。

タイラバにも面倒なことが起こる。
海中に大量の浮遊物が発生するのだ。
おそらく、プランクトン、クラゲ、卵の殻などだろう。
島の海はどこへ行っても濁り潮となるくらいだ。

それらが、ラインに纏わり付く。
釣りの途中で、扱き取らなければ、
フォールスピードが著しく低下する。
また、釣りが終わってからは、
ラインをすべてリサイクラーで巻き取って、
濡れ布巾で拭きながら、
リールに巻き戻すという作業をしている。

プランクトンも春を待ちわびている。
大量に発生することによって、
小魚などの餌になり、
それらが、マダイの餌となっているのだから、
ほんとうは、歓迎すべきことなのだが、・・・。

今年の春は、消費税が増える。
無収入の身としては、対策をしなければならない。
節約しか手段は残されていないのだが、
当面、出船の範囲を狭めることによって、
生活費に占めるガソリン代の比重を軽くすることにしよう。

釣れなければ、あちこち移動せざるを得なくなるのだが、
切り身のストックが十分な場合は、ボウズでも、
早々に切り上げてしまうことも多くなるだろう。
「釣り日誌」の更新が滞っている場合、
それは、多分に消費税アップの影響と考えていただきたい。



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