狩猟民族と農耕民族

どちらかというと、
狩猟民族のDNAを持っているようだ。
以前、退職後しばらくは、
畑を耕し様々な野菜を育てることに集中していたことがある。
島でマイボート鯛ラバを始める前である。

確かに作物が実るのを見るのは楽しい。
いくつもの畝を作り、ありとあらゆる品種を育ててみた。
大変なのは害虫対策。
大抵の野菜は虫に弱いので、気が付けば、
虫取りばかりをしていたような気がする。

とことんやってみて思ったことは、
自分には、農耕は合わないなということだった。
嫌いではないが、性格にフィットしない。
どうやら、農耕より狩猟生活に向いているようだと悟った。

弥生系の遺伝子より、
縄文系のそれを色濃く引き継いでいるようだ。
狩猟採取を主な生活の糧としていた縄文人である。
縄文遺跡として有名な青森の三内丸山では、
栗を栽培していたようで、
縄文人だからといって、狩猟採取ばかりではなかったようだ。

釣りにのめり込むような人は、
狩猟民族的遺伝子が濃く、
老後に農作業を楽しむ人は、農耕民族的ではないか。
という気がしている。

釣りは、網で獲ったり、銛で突いたりと、
有無を言わさぬ狩猟ではなく、
鈎の付いた餌やルアーに食い付きたければそうしなさい。
という、選択可能性を魚に与えているところがいい。

鯛ラバはルアーフィッシングなので、
強い捕食スイッチを入れないことには、
なかなか鈎掛かりしない。
釣り人の知恵や工夫が半端なく必要となる。
私の場合、仕掛けが落ち着くまでに四年も掛かった。
出港は500回を超える。

釣り魚は特に美味しい。
一尾一尾を丁寧に処理するからだ。
新鮮なことは言うまでもない。
釣りほど趣味と実益を兼ねる活動もないだろう。
狩猟民族的性格でよかったと思っている。


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