釣りを二度愉しむ方法

釣りをした当日、
疲れた脳を奮い立たせ、
釣り日誌の下書きを書く。
以前は、その日の内にアップしていたが、
清書までするのは、厳しかった。

ぼちぼち、アップするようになって、
だいぶ気が楽になった。
ノルマは、一回の出船で本命を一尾釣ることのみとしたい。

時化の日などに、下書きを見ながら、
その日の釣りを思い起こす。
ノンフィクションのように、おもしろおかしく、
ドラマティックになるように、推敲していく。

すると、過去の釣りの思い出が、
また再び鮮明にイメージできて、
あたかも、その釣りを再現しているかのようになる。
つまり、一回の釣りを、二度愉しんでいるようなものだ。

よし、これだ!と思った。

釣りは、毎回のように、
何らかのドラマがあって、一日たりとも同じ日は無い。
そのドラマを、たいした推敲もせずに、
アップするのは、まことに勿体ない。

そう考えるようになったのである。

いい文章は、たっぷりと練り直したのちに生まれる。
せっかくいい体験をしているのだから、
時間を掛けて推敲したいものである。

きっと、海の神もよろこんでくれるだろう。

「うん、うん。お前の考えはようわかった。
 つぎも、釣らせてやろうかのう。」

などと、つぶやかれているにちがいない。

かな?

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