エア抜き

エア抜きについて質問されることがある。
すでに、5、6度はあっただろうか。
またか?といささかウンザリする。
「自分もリリースしているが、うまくいかない。」と言う。
ほんとにリリースしているのだろうかと疑問に思う。
なぜなら、私のように8割ものマダイをリリースしていると、
(たぶん、年間少なくても200枚はリリースしているだろう。)
エア抜きは必要ないことが分かるからだ。
船の生簀(イケス)にリリースしているのではないかな。
とも、思ってしまう。(たぶん当たりだろう。)

島で鯛ラバを始めてしばらくは、
念のためにと、試みたこともあったが、
現在では、リリースの際、エア抜きはしていない。

マダイは小魚を追って、海面近くまで来ることがある。
そういう魚は、エア抜きをしなくても大丈夫だ。
イトヨリダイや根魚(カサゴやハタなど)は、
海底付近からほとんど離れないので、
水圧の変化にもろいのだ。

マダイでもごくまれに、その変化に耐えられず、
復活不能な場合もある。
(はらわたがはみ出してしまっていることもある。)
生簀のような浅く狭い処では、
元気なマダイも弱ってしまい、やがて自然死するだろう。
そして、身も不味くなる。
それならば、いっそのことすぐに活け締めにして、
クーラーで冷やしておいた方が、
よほど美味しく食べることができる。

リリースすることも、活け締めして、
できるだけ美味しく食べようとするのも、
私なりの、マダイに対する愛情だと思っていただきたい。



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